みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

和書

LPを嫌いになる必要なんてなかったんだなあ:USBレコード・プレーヤーで録り込みつつ聴くJimmy Lyons『Other Afternoon』、David Cunninghamの『Grey Scale』

昨日京都でアナログ盤をウホウホと買い込んできたものの、帰宅後ターンテーブルが動かないという大ズッコケをしてしまいましたが(ベルトが切れていやがったのですよベルトがベルトがベルトが…)、それでベルト買いに行こうと梅田に出る間の電車中、ああベル…

2009年の「みみのまばたき」

紅白でスーザン・ボイルのあとに上地雄輔がシマシマの頭と黄色い衣装で歌う(この曲は良い曲、と素直に思う)その後ろで観客が手に持つひまわりの群生が揺れているのを観ていると、来年の干支の虎とひまわりが色彩的精神的親戚に思えてきた(いや、思いたい…

詩の雑誌「TOLTA」4号とチルドレン・クーデター@京都アバンギルドとFemale Vocalディスク3枚

先週からのこと、そして、今日のことです。小笠原鳥類さんに、ご自身のインタビューが掲載されました、ということをメールで教えてもらった、詩の雑誌「TOLTA」4号を、北海道の古本屋さんに注文していたのが、先週届いて、とても嬉しく読んでいました…

紅葉待ちにお猿、かえる目に倉地久美夫の土曜日と、ジョン・ケージの日曜日

この週末はひじょうに充実しておりました。昨日は、夜遅かったのですが、平日通りに6時起床。 もしかして紅葉で人がいっぱいになり始めているのかもしれない瀧道を満喫するため。 モミジではないですが、最近家の前の桜並木にはいい感じに染まった落葉がた…

深まる秋を横目に:ビル・ホルム『NORTHWEST COAST INDIAN ART』フィリップ・ロベール『エクスペリメンタル・ミュージック 実験音楽ディスクガイド』

保険法改正のための対応に追われながら、いつまでたっても出状されない社内規定の業務ファイルをイライラ待ちつつ、勝手に深まっていく秋を横目でみている…そんな感じの一週間だった。火曜の休みは、午前中配達予定だった新調したスーツの到着を待って、その…

あんぷとみんぱくととーてむ。

IEを8にしてから、未だに「お気に入り」と「クイック・タブ」を押し間違える、みみのまばたきです。 ** 昨日はVOXのアンプを買いに梅田へ。 「DA5」というとてもコンパクトなサイズのデジタル・アンプです。 ギターなど持っていないにも関わらずア…

ボルヘス色のサブマリン:夢の回収と、小笠原鳥類さんのボルヘスについてのエッセイと、レインボーヒル2009

昨日、服部緑地公園野外音楽堂で「レインボーヒル2009」を観てきたあと、ビール>焼酎>ビール>ワインと飲み継いだお酒と、身体が冷えたのがまずかったらしく、頭痛が収まらなくなってしまったので(ヤニあたりもあるでしょう)、早々と9時に寝た。明け…

秋と蟲がウンベルト

涼しげな天気で、昨日に引き続いて雨でも降るのかと思って空をみたら晴れていた。紅葉にはちょっと早いこの時期に、いまさらもう夏ではありえないことをもういちど自分に念を押してみた。 昼過ぎにのそのそと瀧道に出かけると、自分の家の方からいくと瀧道の…

1981年2月の「ミュージックマガジン」:1981年の新譜に感慨…。

先のエントリーで最新作『マナフォン』を挙げてみたデヴィッド・シルヴィアンが表紙の「ミュージック・マガジン」1981年2月号です。 このころのJAPANは、アイドル・グループから脱却して、音楽的にもおもしろい存在になりかけ、といった感じの様子。こ…

本のまわりを2:スーザン・ソンタグのハルドール・ラクスネス『極北の秘教』への序文

土曜日にひさしぶりに瀧道を、ビジターセンターまで歩きました。 朝はのんびりしたので、出かけたのは昼過ぎ。 1か月前なら暑くて駄目でしたが、いまや多少汗ばみはするものの、頭がクラクラするようなものではすでになかったし、谷に入ってから吹く風は、…

九条で映画

土曜日は、久々に中央線にのって九条のシネ・ヌーヴォで『あんにょん由美香』を観る。シネ・ヌーヴォは、これで三回くらい行っている。もはや前後が定かではないのだけれど、ボリビアのウカマウ集団の特集をオールナイトで観にいったのもここだし、リュック…

8/9月の蝶番:京都でみた宮永亮『ウォンジナ』,遡って前橋での鈴木志郎康さん講演,『攻勢の姿勢―1958-1971』,「ことばになる」こと

ここ、数週間のこと。溜まってしまったので、長くなります。ズラし盆の最終日に訪れた前橋文学館での鈴木志郎康さんのことについて、なにもまとめれずに、衆議院選挙。 予想通りの結果とはいえ、自分のなかのこの気分はなんなのかよくわからず、この内田樹氏…

19日。諏訪大社でお昼寝、山下清の美術館

先週は、盆のお休みをずらして取得させていただき、9連休させていただきました。 前半は身の回りの片づけや、友人たちと持ち回りで作っているコンピCDの編集などをして、水曜日から、東京方面に旅行へ。【19日 水曜日】 新大阪から8時発のこだまに乗っ…

1981年9月の「ミュージックマガジン」:フレッド・フリス:この夏の予定

来週一週間休めることになりました。 これを利用して東京行きを決め、帰りに、前橋文学館で開催されている鈴木志郎康さんの展覧会に行ってこようかと。 とはいえ、仕事の方がちゃんと片付くかどうか…この2日でなんとか形をつけなければなりません。ところで…

歩くから、書くし、歌う。:ソロー、ロバート・ワイアット曲集

みもこころも圧迫するような湿気が、今日はひさしぶりに感じられなかった。 夜の8時半に仕事あがりで、難波の町に出ると、風が絶えずに吹いていて、あんまり気持ち良いので、2週間振りくらいで、四ツ橋筋を、難波から梅田まで歩いた。 35〜45分くらい…

B面的思考とは、焼酎の爽健美茶割りである。京都へ、砂の書へ。

B面的思考とは、マイナーな思考の謂いだと、わけもわからず何かに対して全面降伏する必要は、じつは無い。 当然、日の当たるA面の存在を前提にしている。とはいえ、B面を聴いているとき陽が射していないわけでは、毛頭ない。 B面の陽光は、A面の日差し…

バット・アイ・ライク・トゥ・リワインド:『Re: カセットテープ(小笠原鳥類)』、雑誌『洪水』第四号

むしむしする日が続いていて。 山口では土砂崩れがあったりする。自民党も土砂崩れにあったりしているみたいだ。きっとこのむしむしのせいなのだろう。生きているうちにこんな自民党をみることが出来るとは…。 先の連休、中日の日曜日は、お世話になっている…

ぼくは、機械のように。:ヒュー・ケナー『機械という名の詩神』

10年くらい前から、人から(主に同僚から)、「機械のように働かされる」もしくは「機械のように働きたくない」というセリフをきいたとき、自分たちの置かれている状況としては、もちろんそういう面があったりして頷きながらも、どこかそれとは違う思いをし…

本のまわりを

遠野物語・山の人生 (岩波文庫)作者: 柳田国男出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1976/04/16メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 48回この商品を含むブログ (69件) を見る昨夜から、「山の人生」をぽつりぽつり読み始める。とうぜん、有名すぎるエピソードば…

読みつけている本・聴きつけているCD(ピーター・ガーランドとソニック・ユース)

『本の雑誌』でのレビューがおもしろそうで、購入。ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)作者: マイケルシェイボン,Michael Chabon,黒原敏行出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/04/25メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 81回この商品を含むブログ (118件) を見…

箕面をぐるっと。

先週の木曜から家人が欧州へと長期の旅へでているので、今日は朝9時にノソノソと起き、庭の植物たちへの水やり。 金曜日に雨が降ったので土曜はいいかと思ったのだが、朝起きると灰色の雲が空を覆っていはいるものの、地上はちょっと乾いた空気が息苦しいよ…

音楽雑誌なんかいらない、のか:「ヒアホン」Vol.2

佐々木敦氏がFADERに次いで発行した『ヒアホン』の2号を手に入れる。 http://www.fujisan.co.jp/Product/1281683382新譜を語るトータス、前進のためにインディーに戻ったソニック・ユースのインタビューも、ファンとして興味深かったけれども、なんといって…

雨宿にて

新型インフルの狂熱も去り、ようやく豚が悪くないことも弱毒性も周知され(?)、通勤退社時のマスク着用令も解かれた。午後になって瀧道を歩いて行くと、ふと強い日差しの供給が止まって(叢雲谷間に蓋をして)照り返しの乱舞がなくなり、ただ5月の午後の…

もちろん豚は悪くない。『ジョン・ケージ著作選』、HAPI Drumが届く。

とりあえず。書いておかねばならないだろう(もちろん、民主党のことではない)。 今朝は雨が止んでいたので、隙をついて、瀧道行脚。じわりと汗をかいて、京都へ行って、カレーを食べて帰ってきたが、電車の中で妙にマスクの人が多いのが気になっていたら、…

マッチを擦ったら、日曜日:「さかな」のライブ@京都烏丸shin-bi、映画「MILK」、湯浅湾のセカンド「港」、J・ジュネ「花のノートルダム」

朝から雨。全国で雨。 これくらいの雨はいい。 家人が下のサンルームでたどたどしくキーボードをひく音の中で11時まで寝ていた。シャワー。 今日は京都へいくので、山は歩かない。「さかな」が京都に来るんだから。小笠原鳥類さんから、5月号の「現代詩手…

羊歯たちのザーウミ:大石雅彦『彼我等位』、Rufus Harleyのバグパイプ・ジャズ

運動不足を痛感して汗を絞りやすいように昼の一時を過ぎてから瀧道へ。軽めのウェイトを右手左手に持ち替えながら腕も怠けないようにする。4月の羊歯の緑は新鮮で麗しい。 植物にデジカメをぐぐっと近づけて接写するのが割と好きなのですが、羊歯が一番好き…

散酔のファントム・スメル:小笠原鳥類『素晴らしい海岸生物の観察』

先週の金曜日くらいから、桜は花を散らせはじめて、雨のせいで今やすっかりアスファルトに落ちて、濡れて崩れた花からは、春の匂いがたちこめてくる…はずなのですが、ヒノキ花粉のため、鼻が利かない。あるはずの匂いを、その嗅覚を、意識は探し始めるわけで…

春酔、そしてEvelyn Glennieの『音に触れる』

ここ数日、仕事帰りには、桜の花の咲いた並木坂をわざわざ上からゆっくり下っていきます。 街灯の明かりに照らされて闇に浮かぶ桜が、運がよければ夜霧にうすらぼんやりと浮かんでいる姿をみることができまして、そうなると、お酒が入らずとも酔い心地ではあ…

みつめるひとの耳は、なにを歌うか、その香りに。

何気に手強い月末。てんてこを舞う快楽。花粉も舞ってる。 ほんとに仕事減ってるんだろか。受電数はかなり健康なのだが。しかも本日付けでお辞めになる方もいらっしゃるので、来月からの応答率が心配である(心配、というか落ちることははっきりしてますが)…

『ジュネ伝』下巻を読み終わる。Nels Clineというギタリスト。

昨日、やっとエドマンド・ホワイトの『ジュネ伝』下巻を読み終わる。ジュネ伝〈下〉作者: エドマンドホワイト,Edmund White,鵜飼哲,荒木敦,根岸徹郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2003/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る上巻で、…