羊歯たちのザーウミ:大石雅彦『彼我等位』、Rufus Harleyのバグパイプ・ジャズ
運動不足を痛感して汗を絞りやすいように昼の一時を過ぎてから瀧道へ。軽めのウェイトを右手左手に持ち替えながら腕も怠けないようにする。
4月の羊歯の緑は新鮮で麗しい。
植物にデジカメをぐぐっと近づけて接写するのが割と好きなのですが、羊歯が一番好きである自分を上手く説明できない。
瀧道の谷間は夏日でも心地よい木陰を作り出すので、羊歯の群生にはうってつけらしく、至る所に「シダ溜まり」があります。それが4月になると、若い羊歯が鮮やかな若葉色をして、敬礼でもするかのようにピンとなって、こちらに向かって大葉を差し出してくるのが目にとまります。
陽光を透かして葉を見ていると、羊歯たちは緑色の宝石のように思えるし、その緑色が自分の中にきもちよく入り込んでくる。
自分がとても小さなものになったように感ずるというより事実、自分がとても小さくて幸せだという感情ではなくて極私的なサイケデリアが訪れて(もちろん歓待し)、それはとても心地よいのでいつまでもそうしていたいのだけれど、そうもいかないのでピクセルのデータに切り取らせていただく、というのが普段の収まりのつけ方です。
葉の裏に胞子嚢が等間隔で並んでいます。
葉のまわりに光った和毛のような毛羽立ちが見えます。
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- アーティスト: ハンバートハンバート,佐藤良成
- 出版社/メーカー: ミディ
- 発売日: 2008/06/18
- メディア: CD
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- 作者: 大石雅彦
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2009/04/01
- メディア: 単行本
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本書でさらに新たに嬉しいのが、ずいぶん前に梅田の古本屋で見つけておきながらずっと読みつけていなかった岩波新書をやっと読み始めた、牧野信一について一章を割いていることです。大石雅彦氏にはライフワークであるロシア・アヴァンギャルドのほ他に『「新青年」の共和国』という著書もあるので、なんら違和感のあることではないし、本書の第一章によれば、世界の周縁で同時に起こった「未来派」としては、日本では稲垣足穂も挙げられるようなので、その線でいけば、牧野信一の、いともたやすく郷里の小田原が古代ギリシアと直結してしまう世界が、本書に取り上げられるのも納得できます。
- 作者: 牧野信一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1990/11/16
- メディア: 文庫
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Courage: The Complete Atlantic Recording
- アーティスト: Rufus Harley
- 出版社/メーカー: Rhino Handmade
- 発売日: 2006/11/21
- メディア: CD
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http://en.wikipedia.org/wiki/Rufus_Harley
最近はどうも凄い人のことを、彼/彼女が鬼籍に入ってからやっと知ってしまうという悪い癖がついている(2006年に)。
そもそもバグパイプというのは、普通に音を出すこと自体が体力勝負のところがあるそうですが、その楽器でスウィングしようというのだから、この決意はものすごいものだった筈である。しかし、ルーファス・ハーレイのドローン&ブロウが走りだすと、バグパイプがジャズに合うのかどうか、など最初から問題ではなかったのだ、ということがわかる。
これはハーレイがアトランティックに残したデビュー作「バグパイプ・ブルース」から4作をコンパイルしたCD2枚組。さすがライノの仕事でライナーもきっちり。「バグパイプ・ブルース」収録のトラディショナル「Kerry Dancers」は、ジョニー・グリフィンのものしか知らなかったけれど、バグパイプで聴くのも新鮮。アトランティック時代の最後は60年代ポップス曲を取り上げたりしているが、ハーレイの音楽がそこで収束したわけでは、もちろんまったくない。
- アーティスト: Rufus Harley
- 出版社/メーカー: Transparency
- 発売日: 2006/05/03
- メディア: CD
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