みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

焼酎

夜から豊中の友人宅でお食事会。料理を作る余裕なしで駅前で鮨購入。焼酎「赤兎馬」がおいしすぎ。飲みすぎました。

ポルケ展

シフト休みなので中ノ島の国立国際美術館へ行って「ジグマー・ポルケ展」を観て来た。 絵画イメージをいかにしてつくるかという方法論でかなり共感できる手法の作家。ドットや既成の布地を貼り合わせて油彩以外の塗料で描く作風のものも良かったが、「魔方陣…

クルト・シュヴィッタース『What a beauty; Die Ursonate; und andrere lautgedichte』

やはりWERGOより、ダメ押しのように2004年にリリースされたシュヴィッタースの作品集がこれだ。 パフォーマンスは、60年代生まれの3人のヴォーカル・アンサンブル「Die Schwindlinge」。ライナーによると、ヴォイス・トレーニングや演劇、実験音楽のプロジェ…

クルト・シュヴィッタース『Ursonate(原音ソナタ)』

シュヴィッタースの「原音ソナタ」は、意味を持つ以前の無意味語の連発のみで音楽的な構成をしてしまうという意味で、音声詩の中でも、音響と形式という矛盾する領域を股にかけようとした独特な位置にあるものだと思われる。このWERGO盤は、その「原音ソナタ…

クルト・シュヴィッタース、ハンス・アルプ、ラウル・ハウズマン『Dada Antidada Merz』

今年はポンピドゥーでもMOMAでも大規模なダダの回顧展があって、「水声通信 (No.7(2006年5月号)) 特集 ダダ 1916-1924」の塚原史(ちくま文庫の「ダダ・シュルリアリズムの時代」を書かれた方)の記事によれば、ハッピー・ダダ・イヤーらしい。この記事は、…

ルチアーノ・ベリオ『Canticum Novissimi Testamenti A-Ronne』

現代音楽声もの。詩を素材としたもの2作品。トゥオンブリの絵に似たジャケが好き。1曲目『Canticum Novissimi Testamenti』は、先日のペンテレツキにも似て、ある程度音楽的。2曲目『A-Ronne』は、伴奏もなく、詩の一行を単語ごとに別々の歌い手が歌いあった…

ペンデレツキ『無伴奏合唱宗教曲全集』

素材集から引っ張ってきたような写真があんまりだ。荘厳な内容を全く反映していないっす。ペンデレツキは実はこれが初めて。確かドン・チェリーと共演した盤があったかと・・・(邪道)。60年代以降の前衛音楽と伝統的多声音楽の融合をはかった作品ということで…

ジョセフ・ホルブロック・トリオ

Moat Recordingsアーティスト: Joseph Trio Holbrooke出版社/メーカー: Tzadik発売日: 2006/03/21メディア: CDこの商品を含むブログ (5件) を見るシフト休み。午前は、週末家に耐震工事が入るのでその片付けを手伝い。午後暇になったのでブックオフで、ハリ…

Harem Scarem 『Let Them Eat Fishcake』

同名のハードロックバンドとはもちろん全く関係ありません。これはスコットランドの若手グループによる2002年リリースのデビュー作(2005年にセカンドが出た様子)。昨年入手してから明るい気分になりたい時必ずかける愛聴盤です。トラッドとオリジナルがい…

Christian Wolff 『Tilbury (Complete); Snowdrop』

現代音楽のCDは、ヴィジュアル・イメージで損をしているパターンが多すぎる。素晴らしい内容に比してこのジャケットは・・・と絶句してしまうこともよくある。そんな中で、Modeのデザインは、いつもやりすぎず、下手な色気も出さず、核心を押さえたデザインで好…

久保博司『新宿歌舞伎町交番』

2003年出版の人種と欲望の坩堝・歌舞伎町の交番の奮闘記。人生相談にくる人が多かったり、いつも取り締まる風俗店の店長が捜査に協力したりと、意外に?周囲の住民に支持されているような描写がおもしろい。要は人なんだな。一つ一つの小さなエピソードを数…

友川かずき『俺の裡で鳴り止まない詩 中原中也作品集』

この異端のフォークシンガーの音源にはじめて向き合うのに、いきなり中原中也作品を歌ったもの、というのもどうなのかと思うが、想像とは違ってJAシーザーによる編曲が、意外に曲調豊かで聴きやすい。でも時折絶唱してるところもある。情念を詩情に昇華する…

宇月原晴明 『信長―あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』

ヘリオガバルスと信長とアルトーとナチスと日本軍部の接合具合がトンデモな次元で突き抜けており、ある意味すがすがしい本。

浅暮三文 『実験小説 ぬ』

似たテイスト?より筒井康隆の毒に近い部分あり、で好みです。

清水義範『蕎麦ときしめん』

デビュー作にしてすでにパスティーシュ形式を確立。タイトル作より「さるかに」が良い。

清水義範『遺伝子インフェルノ』

遺伝子操作による悪夢的な未来絵図とコンピュータの中に誕生する意識。この作家には珍しい近未来SFで、いつもパスティーシュのユーモアは期待できないが、これはこれ、か。中に映画『ヴィレッジ』によく似たエピソードがある・・・。

椎名誠『水域』

幻想の未来。水びたしの世界を旅する男。奇天烈な生態の動植物魚類。この世界、特にはまった。

ケヴィン・コイン『Pointing the Finger/Politicz: The Cherry Red Albums 1981-1982』

元サイレン、といってもサイレン自体未聴ですが80年代にチェリーレッドからリリースされてソロ作の2in1。つい最近亡くなった筈。 時折ビーフハートみたいな唸りも入るが、シンプルなギター主体のサウンド(時代を反映してかベースやシンセなどの絡み方がNW…

木内昇『地虫鳴く』

新撰組ものだが、これは、一般的に知名度が低い阿部十郎の視点で語られている。他には、新撰組から袂を別って暗殺された伊東甲子太郎の御陵衛士一派(阿部も加わった)や、監察方の尾形、山崎などの、どちらかというと脇役的な人物の側から、幕末の時期を切…

Joseph Holbrooke Trio 『The Moat Recordings』

やはり、すごい。と、幼稚な言葉しかでてこないのが死ぬほど恥ずかしいが、そうとしかいえない。厳かな絨毯爆撃のようでもあり、同時に闇夜にひるがえるでっかいマンタのようでもある(なんじゃそりゃ)。 「インプロヴィゼーション―即興演奏の彼方へ」を読…

井上靖 『本覚坊遺文』

ずっと読みたくて探していたら、近所のブックオフで見つかった、しかも100円。ほとんど幻想譚といいたくなるほど、夢うつつな雰囲気が充満しているが、切々と浸み込んでくるものがある本だった。ちなみに井上靖の小説は初めて読む。語り手の本覚坊は実在の人…

お買い物

Ornette Coleman, Love Revolution 「Complete 1968 Italian Tour」 AZUMI「10 play at James」、 AZUMI、沖至、川崎知、中島直樹「混音」 Kevin Coyne「Pointing the Finger/Politicz: The Cherry Red Albums 1981-1982」 Massive Attack「Collected [CD + …

Ben Goldberg『Door the Hat the Chair the Fact』

演奏が始まると同時に幸福感に満たされる最新作。5人編成になって相当サウンドが広く深くなったように思える(あくまで上述のHere by Nowと比べてです)。スティーブ・レイシーの「Blinks」を採り上げているのも納得感があり嬉しい。レイシーの厳しく切り立つ…

Ben Goldberg『Here by Now』

Tzadikからのリリースもあったクラリネット奏者の1998年作。2年ほど前に「バーバー富士」さん*1から通販で購入して以来、ずっとお気に入りである理由は、良い曲・良い演奏、という点につきる。 クラリネットの音色がどこかユーモラスだが、冗長な即興を廃し…