みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

ポルケ展

nomrakenta2006-04-26

シフト休みなので中ノ島の国立国際美術館へ行って「ジグマー・ポルケ展」を観て来た。
絵画イメージをいかにしてつくるかという方法論でかなり共感できる手法の作家。ドットや既成の布地を貼り合わせて油彩以外の塗料で描く作風のものも良かったが、「魔方陣」というメタリックなアクリルで塗られた画面を、ランダムに配置された数字の上を1→2→3→・・・24→25と幾何学模様のようにも見える無機質な線が走り回る正方形のシリーズがかっこよいなと思った。
常設展では相変わらずハンス・アルプの彫刻「カップか果実か」やカレル・アペルアンフォルメル絵画「浜辺の出会い」、ニューマンの「夜の女王」が好き。
トニー・オウスラーの、写真では何回か見ていたが、プロジェクタから映写される男の顔の映像が、水槽の白い球体にユーモラスかつ不気味に出現する「Bend」が、予想以上に面白かったし、先日帰らぬ人となったナム・ジュン・パイクの「鳥籠の中のケージ」では、鳥籠の中に大小のモニターがあり、下の大きめのものにはヨーゼフ・ボイスのコヨーテ(おそらく)・パフォーマンスが、上から吊られている小さな二つにはジョン・ケージが街頭のようなところで聴衆に囲まれてピアノの前に座っている、おそらく「4分33秒」のパフォーマンスが映されていた。
なんだか意外に見飽きなかったのは、ピエロ・マンゾーニの「非色/Achrome」という小品2点で、白いフェルトや脱脂綿みたいなものが画面にくっつけられたもので妙な趣があった。