本厄耳瞬日乗⑦「アルゴ」
近所のアジサイは皆、ちから尽きて暑さのなかでしぼみしおれつつある。梅雨は終わりじゃないのか?
7月6日(土)
朝。
病院でレントゲンを撮ってもらうと、骨のヒビの黒い亀裂はなんとか見えなくなっていた。しかし、2か月以上この状態だったため骨が委縮して庇う癖が出来ている、と。
はっきりヒビはなくなったと分かったので、固定具は付けずに、右足を骨折前に日常に慣らしていく事に。
昼。
梅田まで出て、ACTⅢのレコード市をのぞく。
ハン・ベニンクHan Bennink1982年のソロ「Tempo Comodo」、ブッチ・モリスButch Morris1985年の最初のコンダクション作「Current Trends In Racism In Modern America」、デヴィット・モスDavid Mossの1984年「Full House」と1985年の「Dense Band」の2枚、ロスコー・ミッチェルRoscoe Mitchell(クレジットを見てとロスコ―がラップしてる曲がある!未聴く)の1984年「And The Sound And Space Ensembles」、パンク・バンドのトイ・ドールズの1st(懐かしい。彼らではこれだけが好きだ)アナルコ・パンクのCRASSと仲が良かったというポイズン・ガールズPoison Girls1980年の「Chappaquiddick Bridge」(これは安いしピカピカなのでリイシューものだと思います)、、スネークフィンガーSnakefingerのLPに、ジェイムス・ブラウンJames Brown、キャンド・ヒートCanned Heat、ロバート・ワイアットRobert Wyattの、そして東京ロッカーズPASSから出ていたBOYSBOYSのEPなどを見つけたが、なかでも副島輝人『世界フリージャズ記』で読んで知ったばかりのオランダの「ノードバンド」noodband のおそらくは唯一のアルバム「shiver」を見つけたのが大きかった。『世界フリージャズ記』では、リップ・リグ&パニックに触れた直後にメールスに出演したこのノードバンドのことが興奮気味に書いてある。
400円だったミュージックマガジン1982年3月号の内容が素晴らしかった。今のマガジンにはない何か。情報がほとんどここにしかないという熱気、なのか。
蒸し暑さがこたえる。
7月7日(日)
昨日に引き続きの猛暑。
レンタルしてきたDVD映画『アルゴ』を観る。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2013/09/04
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イランでは、この『アルゴ』の事件の描き方が適切な見方を欠いているとして、イラン側からの視点で同事件をとりあげた映画「The General Staff」を製作するというが、アメリカ映画が一方的なのは大昔からだ。この『アルゴ』でもラスト近く空港での離陸までシーンのドタバタの描き方はハリウッド映画のパターンに嵌っていた。
しかしむしろ、ジョージ・クルーニーとベン・アフレックがこの映画を作りたかったのは、実話に基づいた政治サスペンスでありながら、ハリウッドの自己言及ができるまたとない題材だったから、その辺なのではないかと感じた。
しかし、たった120分でこの密度とは!