みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

2007-01-01から1年間の記事一覧

みみのまばたきの2007年を振り返ってみる。または怒って振り返らないでね(Don't Look Back in Anger)

別に怒っていない(笑)(オアシスの曲名です)。 結論からいうと、僭越ながら、ブログというものは、一人で書かなければならない、しかし一人では書けない。そんなことを思い知らされもした、2007年でした。 部屋の片付けも、窓拭きも、ブックオフへお…

大切なものを囲む複数の「声」または、こどもへの領分:藤井貞和朗読作品『パンダ来るな』、『泥の海』(高橋悠治:音楽)、『言葉と戦争』『ピューリファイ!』、『ピューリファイ、ピューリファイ!』など

このエントリーは長くなります。 ほぼ一年の読書(と音源聴取)生活の継続した一部をここで全部とは言わないまでもある程度片付けてしまおう、ということです。またもや極私的な告白からはじめると、まず、現代詩というものが朗読されるものであることを永ら…

部屋を片す

といっても、何日かに分けて行うつもりで、今日は明日が燃えるゴミの日なのでそのためのより分け。朝から雨だったので、今日は瀧道歩きは断念してもよいという判断。紙ものメインで軽くやっつけようと考えていたら、これが結構きつかった・・・。小まめに捨てて…

藤井貞和の朗読を聴けた昨日、瀧道とM−1の今日

昨日は、京都の立命館大学まで、藤井貞和さんの講演を見に行ってました。 阪急の西院駅に着いてうどんを食べてもまだ時間がある。 学生時代には今出川から河原町までよく歩いたよなあ・・・純粋に金がなくて、などと思い返しつつ、ならばと、西大路通をひたすら…

小さなユニゾンの諸形態:ルイス・アンドリーセンの『メロディー、開放弦のための交響曲』

ヤフオクで落としたCDを聴く。 今回はオランダを代表する現代音楽家、Louis Andriessenの『Melodie、Symfonie voor losse snaren』。自分としてはアンドリーセンの名前は知ってはいましたが、ただオランダのミニマル音楽の…

シュトックハウゼン

ずいぶん遅くれたエントリーですが、カールハインツ・シュトックハウゼン氏が鬼籍に。 最近聴いた『Stimmung』が良くって、これからいろいろ聴いていこうかと思っていたところだった。Stimmung (Hybr)アーティスト: Karlheinz Stockhausen,Paul Hillier,Thea…

斎藤環『メディアは存在しない』を読み終わる、とりあえず。

一昨日雨が降ったので、紅葉はもう駄目かな。 何より路上の落ち葉が汚くなっちゃって。今年同じ著者の『生き延びるためのラカン』asin:4862380069の「電車の中で携帯で喋る人がなぜあれほど腹立たしく不気味なのか」という話がとても興味深かったので、こち…

ふちがみとふなと@阿倍野ロック食堂

今日は早めに起きて瀧道クルーズ。紅葉シーズンなので、人の波に飲まれてしまわないようにと配慮。運動不足につき、瀧を越えた百年橋から、自然観察路という名の山道に入り、ところどころ斜面の土砂が崩れてきていて綺麗に渓に向かって45°となっているのに…

蝶番のような日、にしなければ。

スタッフが二人当日休み。しかも月末。なんとか11月計上に差し込もうとする代理店からの問い合わせが殺到するのは目に見えているのに、5時あがりの人間をひきとめようともしない管理者には呆れてしまう。受電数はひとり3〜4割増しである。しかし、不思議…

The Incredible String Band、斎藤環『メディアは存在しない』

『Black Jack Davie』に喚起されて、ブック○フでつい購入。Here Till Here Is Thereアーティスト: Incredible String Band出版社/メーカー: Universal Import発売日: 2001/11/06メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見るアイランド時代のベストである…

連休×紅葉、シュトックハウゼン『Stimmung』、Harry & Jeanie West『Smoky Mountain Ballads』

箕面の瀧道はとにかく紅葉見物の人達で、一杯で、いつものペースで歩くのはまず不可能でした。 日曜には落ち着くかと思えばまったくそんなことはなかった。 土曜はこのままでは欲求が不満すると思い、百年橋から、いつもはいかない勝尾寺まで片側歩行者天国…

極私的『Branches』覚え書き2:『Child of Tree』タイトルの出典

『Branches』の元になった8分のインストラクション『Child of Tree』のタイトルがジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』から採られた言葉ときいて、調べようと思って日曜に図書館にいくが、見事にジョイスの本が無い!(文庫で『若き芸術家の〜』があるのみ…

あさのねこ:CDの整理:『ハイ・フィデリティ』

朝寒くなってきました。 携帯のカメラで撮影したんですが、変なノイズが入ってしまってます。 最近、調子が悪いみたいで、メール添付で送る際どうもこうなってしまうようで。昨夜は、突発的に所有CDの整理をはじめてしまい、とうぜんすぐに回想・確認モー…

極私的『Branches』覚え書き1

おそらくひどくのろのろと進むであろうこの企画を「極私的『Branches』」と命名してみました(鈴木志郎康さんすいません)。「美大惑星」に引き続き、個人的な愚行権の行使とお考えください。とりあえず『Branches』についての情報をまとめてみることに。▼参…

秋の読書計画

下記、読書中。仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法作者: 内田和成出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2006/03/31メディア: 単行本購入: 29人 クリック: 187回この商品を含むブログ (161件) を見る資料集めしてから分析・・・では、致命的に時間を失…

楽譜が届く。

生まれて初めて「楽譜」というものを通販で購入しました。 ジョン・ケージの『Branches(枝)』。 楽譜といってもおたまじゃくしが延々と並んでいるものではなくて(わたしは読めません)、ケージが演奏用に指示したA4の指示書が一枚挟まれていると…

Solo For Voice 58:18 Microtonal Ragas/Amelia Cuni

タワーレコードで発見。 90あるケージの『ソングブック』からの抜粋の様子。これもOtherMinds Recordsからのリリース。 詳細情報はこちらから。 インド伝統音楽風のものを抽出していのか、詳しいところはまだライナー読み込めていません…

音の夢をなぜみないか。或いは、ジョン・ケージだから関係ない:大谷能生『貧しい音楽』を読みながら

の夢ってみますか? というか、夢でを聴きますか? 僕はそういう経験がありません。 もちろん「夢の中で音楽を聴いている」シチュエーションはあったようにも思いますが、音が聴こえてきたことはありません。 いわば、認識だけが鳴っている。自分では「夢で…

もっとも嬉しいお蔵出し:ノンバンド『NonBandin' Live』、『NON baNd+5Tracks』

さすがに「ロックバンド」というものに幻想がなくなってしまい同時代のものになかなか不感症(というか食わず嫌い)になってきて数年経つのですが、あらためて聴いて、そのオリジナリティの屹立が生々しく感じられるときが若干、あります。もちろんそれは自…

なんというか、秋の日

睡眠不足ぎみの自覚症状があったので、今朝はとにかく目が覚めるまで寝ることにしたら、10時になってしまった。 昨夜観た『スパイダーマン3』は、ベンおじさんの死、そして親友(ジェームズ・フランコ はいい顔をしている)との葛藤も決着がつき、MJ役…

河童たちの棲む洞窟:火野葦平『河童曼陀羅(抄)』とThe Deep Listening Band 『Troglodyte's Delight』

ポーリン・オリヴェロスは、何故か気になってCDを買ってしまう。 「ディープ・リスニング」というコンセプト(というより態度)は、単なるサウンド・メディテーションのようでいて、それでもつかみきれないところがある。「瞑想音楽」ならもっと心地よい音…

テニスコーツの『タンタン・テラピー』とロバート・ワイアットの『コミックオペラ』

最近気になる新譜のラッシュ。うれしい悲鳴もそろそろただの悲鳴に。まずは、すでに色んなところで(?)傑作との呼び声も高いテニスコーツの新作を聴いてみました。 意外に『ミオフーⅡ』とかなり嬉しいリンクしております。私の中限定で。 タンタン・テラピ…

今日の箕面は天狗祭り@西江寺、ローランド・カーク『We Free Kings』

9時過ぎに箕面駅に着くと、お山のほうからあの太鼓の音が。どん、どん、どんどんツクツク どん、どん、どんどんツクツクああそうか。西江寺さんの天狗祭りなのだ。 一年経ってしまったのだ。 9時ならもう終わりかけなんでは?との思いに急かされて狭い登り口をせっ…

シニフィアンとシニフィエは仲が悪い:「美大惑星」いきなり外伝、『「関係の空気」「場の空気」』、サーストンのソロ

「KY」とおもわず人を揶揄する前に、またそう揶揄せずにいられない状況に陥ってしまったとき、もしくは自分がそう形容されたアトモスフィアを感じたら読むべき新書『「関係の空気」「場の空気」』を読了。 まず「関係の空気」は日本人が一対一のコミュニケー…

映画がみる夢:『雨に唄えば』

帰宅したら、BSで『雨に唄えば』をやっていた。 実はこのミュージカル映画の古典を、初めて観るのだった。いい機会なので観てみる。雨に唄えば 50周年記念版 スペシャル・エディション [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2006/09/08…

今夜もムジカで:『さかな』@ムジカ・ジャポニカ

昨夜にひきつづき、今日もムジカ・ジャポニカでライブ。 この連休は、鼻の治療からライブ2夜と、堪能しております。今夜はPOCOPENさん&西脇さんの『さかな』(『sakana』?今現在どっちが正式なのか?)です。 ムジカHPによると予約ソールドアウト…

割礼@ムジカ・ジャポニカ

初ムジカでした。→ムジカ・ジャポニカはこちらです。 先日ムジカ主催のレインボーヒルは観にいって、 昼間っから焼酎お茶割り〜で完璧に和んでおりましたが、 今日は、ちょっと特別な日ではありました。ずっと、梅田の扇町という近そげなロケーションであり…

10代天才ベーシスト:tal wilkenfeld『transformation』

10代の天才プレイヤーというのも最近は多いのかどうか知りませんが、この人は凄い。 シドニー生まれのタルは、すでにアメリカで5年以上のプロ活動経験を持つ。ジェフ・ベックやチック・コリアとも共演しているそうな。 タワレコで「低音好きマスト!」と書い…

アレルギー性鼻炎治療のため鼻腔の奥を灼く

以前、レーザー照射手術の予約を入れておいた耳鼻科で、アレルギー性鼻炎の手術。 前日の夜と当日の朝に飲んでおけといわれたアレルギーを抑える薬の威力がすさまじく鼻だけでなく脳が麻痺しているような感覚に加えて、当日綿に染込ませた麻酔薬のため、レー…

夢みる頃を過ぎても夢はみる:「美大惑星」序章

『美大惑星』という夢をみた。惑星全体が美術大学*1の構内という非常に野心的な設定だった。あんまり奇妙だったのでブログにみた夢のはなしを書くという愚行権を行使して、その余韻を甘噛みしてみたいと思う。 まず、夢にタイトルがあるというのが妙な話かも…