みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

タワレコでパット・メセニーの『Rejoicing』asin:B0000031SKナ・ブルースマン「AZUMI」の新作『Happy Tuesday』asin:B000ICLV3K。ポイントが貯まっていたのだ。帰宅するとヤフオクで頼んでいた日本人の現代音楽作曲家・細川俊夫の…

「ここはどこだ?サッカー場か?:フェデリコ・フェリーニ『オーケストラ・リハーサル』

わたしは審判か?音が強すぎる、去勢するぞ!」 いきなりすいません。今のは、映画の中で、独り真面目に音楽を仕上げようとする指揮者があまりにバラバラなオーケストラに向けてついにぶちっとキレた時の台詞です。 フェリーニがニーノ・ロータと組んで仕上…

ラディカルな意志の墨攻:酒見賢一 『墨攻』

なんでも学校で「いじめ」をした生徒を出席停止処分にして*1 「再教育」するらしい。「いじめ」をする生徒は「強い」のだろうか「弱い」のだろうか。そんな問題を超えていまや学校は「内戦」状態なのかもしれない。「兼愛」と「非攻」を掲げただけでなく戦う…

新日曜美術館で大竹伸朗

大竹伸朗特集でしたので。「全景」展、大阪でもやってほしいなあ・・・。高校のとき美術手帖でみた大竹伸朗のコラージュ作品の図版が大好きで切り抜いて結構長いこと持っていた(が、引越しでどこかにいってしまった)。作品集『SO』は今でも大事な宝物で…

昔はよくわかんなかった:Carla Bley『Live!』,『I Hate to Sing』

や、今だってそんな詳しくはないんですが・・・. ジャズにフリーキーさしか求めていなかった10年ほど前に名盤とされていた「Escalator Over the Hill」asin:B0000241DGだか大仰な音楽という感じがして、この歌舞伎かライオンのような壮絶なヘアースタイル…

ボウズ、Waitsvilleは何度目だい?:トム・ウェイツ『オーファンズ』

モノリスのごとき堂々たる3枚組み新作(といっても過去の音源も含む)。 オダギリジョーがたいへん短いけどもリスペクトのコメントを寄せている。ファンなのか?そういえばケーブルで見たミュージッククリップも相当やさぐれた妖しいカーニバル楽団みたいな…

そして、<極私的>へと。:鈴木志郎康映像作品『日没の印象』,『草の影を刈る』,『15日間』,『野辺逃れ』

(注)右の画像は映像作品とは無関係です。あまりにテキストばかりで殺風景なので自分で撮ったものです。 先日<極私的>というコトバについて書いたエントリーで、自分も含めて今では誰もが何気なく使用している言葉を「発明」された現代詩人・映像作家の鈴…

季節はずれの手づくり世界言語:さかな『ワールド・ランゲージ』

秋です。今朝、箕面の瀧道をのぼっていると、全面的な紅葉ではないけれど、ところどころのもみじのグリーンからイエロー、橙への無数のグラデーションが鮮やかでした。 この『ワールド・ランゲージ』は、水音のサウンドエフェクトが奇妙な清涼感をかもすので…

詩人の鈴木志郎康さんから映像作品の貴重なDVDをお借りできることになって、それが今日届きました。有難うございました。とても楽しみです。じっくり観させていただきます。梱包に使用されていた封筒になにげに「思潮社」のシールが。おおお!・・・そん…

読了:二人の利休:野上弥生子『秀吉と利休』、井上靖『本覚坊遺文』

野上弥生子『秀吉と利休』をやっと読み終わる。あいだにいろんな本を挟んでしまって3ヶ月くらいかかってしまった。なので読後感に濃密さがないのはまったく自分のせいです。本書と、以前日記にもつけた↓本覚坊遺文 (講談社文庫)作者: 井上靖出版社/メーカー…

もとより、一筋なわではない:ヨーロッパの伝統音楽集『Patchwork Europe』

ドイツの現代音楽レーベルWergoのSCHOTT MUSICが、1911年から1954年にかけて録音されたヨーロッパ全域の伝統音楽の「超」が数個付きそうな歴史的音源をコンパイル。 アイルランド、スコットランド、イングランド、フランス、ポルトガル、スペイン、…

火星儀

こんなのがあるみたいです。火星儀 MY出版社/メーカー: 渡辺教具製作所メディア: おもちゃ&ホビー クリック: 10回この商品を含むブログ (1件) を見るさすがに赤い。土星儀ってないのかな。火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 (ハヤカワ文庫NF)作者…

ウィルキンソン・ブラザース『大陸から来た人々』

asin:B00005L9T0 もうなくなってしまったけども、心斎橋アメリカ村のタワーレコードのNew Music関連のフロアにはとてもお世話になった。現代音楽やアヴァンギャルド系以外の音楽もとにかく貪欲に品揃えで聴いたことのない音楽がいつも試聴機にかかっていた。…

<極私的>というコトバは:『鈴木志郎康詩集』『続・鈴木志郎康詩集』

ためしに「ことば」は極私的な用法にも耐えうるからこそ、社会にも繋がっていけるのか、と考えてみる。それともその逆で、社会的であるからこそ、極私にまで落とし込める素材なのか、とも。ヴィゴツキーのいう「外言」と「内言」のプロセスをどこかで同型反…

あくまでダニエル・ジョンストン

しまった・・・。 「悪魔とダニエル・ジョンストン」のテアトル梅田でのレイトショー。 やっぱり今日までだった。梅田に着いたら10時だった。 あぐぐ・・・。 やけになってNU茶屋町で初期名盤の再発を購入。 コースターもらう、ぐすん。 DVDの発売を…

なぞなぞピラミッド

DISCASで借りたNHKスペシャルのDVDを観ていまさらにして驚愕。 もうすでに常識なのかもしれませんが、ピラミッドが氾濫したナイル河の水際に建造されていて、土地が水浸しになって耕作できない雨季、民衆の労働と収入を確保するための「公共事業」=国…

さねよしいさ子ライブ・レコーディングVol.1『チェリー!』

はちみつレーベルさんのサイトから直接購入してみました。 2005年の下北沢ラカーニャと吉祥寺Manda−La2(好きなライブハウスでした)での演奏を混ぜたものの様子。Manda−La2の方のバックには、割礼の宍戸浩司氏とさかなの西脇一弘氏がギ…

誰もいわない20世紀のおはなしをひとつ:VariousArtists『Lipstick Traces』

本コンピ盤asin:B0000083JD、ソニック・ユースのデビュー・アルバム(Confusion is Next)をメジャー誌でいちはやく評価したり(意義ある拒否の態度、と評価)、エルビス・プレスリー本(たしか『Mystery Train』)を書いたり、ひところは日本の音楽誌「ミュー…

不思議なメセニー:Pat Methny&Lyle Mays『As Falls Wichita,So Falls Wichita Falls』

近所のブック○フでジャケット写真に惹かれて購入。パット・メセニーには、スティーブ・ライヒの「エレクトリック・カウンターポイント」asin:B000005IYUたというまっとうなメセニー・ファンから程遠い人間ではありますが、これはなんとも、色んな音楽の要素…

阪急電車の吊り広告では各紅葉名所への案内が出ているが、箕面の瀧道はまだ紅葉の気配なし。どころか、雨が少ないから枯葉が落ちている。 風呂あがりにBSをつけたら、coccoの武道館ライブをやっていた。兵庫の山奥の印刷会社で働いていた頃に「強く儚い者…

taknakayamaさん、トラックバックをしていただきまして、有難うございます。実はトラックバックというもののやりかたがあまりよくわかっていないので、今はここでお礼だけ書かせていただきます。ブログ「横浜逍遙亭」は、いつも愉しみに読ませていただいてお…

細川俊夫作品集 『うつろひ−音宇宙Ⅰ』、松浦正剛『日本という方法』

1.うつろひ(笙とハープのための 1986) 2〜4.恋歌(RENKA)(ソプラノとギターのための 1986) 5.線(フルート・ソロのための 1984) 武満徹に比するほど、日本的な情感を現代的な手法の中で成就させている、海外でも有名な作曲家・・・らしいで…

これは癒しではない:Elizabeth Mitchell 『You Are My Little Bird』

元アイダのElizabeth Mitchellによる子供のための音楽のカバー集。スミソニアン・フォークウェイズからのリリース。 「You Are My Sunshine」を聴き逃していましたので、かなり新鮮な思いで接することができました。30分くらいで、長さでいえばミニアルバ…