みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

和書

本町NuoohでのBoilerz、Henry Threadgillの7CDSET、瀬川深『チューバはうたう』

6日(日曜)、キリヒトとBoilerzが出るとのことで本町Nuoohのイベント『ototonari』。 ボナンザス、キリヒト、ともに初めて見る。ボナンザスはうわさ通りのテンションと爆音。キリヒトは10年くらい前からずっと見たかった。でやっと見た。さすがの迫力&…

登敬三・高岡大祐・船戸博史 plays standard@呂、『猫の客』、『美しいアナベルリイ』、『Music for Merce』

2月23日(水)、仕事終わって夜7時に、Isさんと5月の会場のカフェにPA機材を見に行く。アンプが二つにミキサーが一つ。Isさんから十分との言葉が出て安堵。そのあとIsさんの友達のバーに行って飲む。雇われママは音楽をやっている方で、5月にムジカ…

雪が積もった日 「ゆきぼっくり」の誤用 :SAKANAの新譜、Han Benninkのソロ

6時頃に、あんまり静かなので目が覚めた。砂糖をまぶしたような家の前。案の定、つもっていた。前の晩に雪が降るかもという話はあったのだけれど、明け方のちいさなざわめきを雪が吸い込むと、静かさで目が覚めるのか、と自分でも驚いた。 それはしかし、大…

極私的隙間問題とすきすきスウィッチ『忘れてもいいよ』

小さな頃は、もっと隙間があったように思う。 いや、隙間同士がつながっているのが世界だと理解していた。 (隙間というものを輪郭し定義するところの、隙間ではない何かが詰まったことになっている空間。というものも、じつは隙間側からすれば「すきま」で…

冬のコラージュ : チャトウィンからのヘルツォーク、メカスからのコーネルの映画、友川カズキ@心斎橋ジャニス、『アンフォルム』

昼過ぎに自宅から牧落駅のほうに。多幸感のある日射し。 蕾たちはまだまだ、固く。 踏切前の行きつけのパン屋で、ナンより薄いチーズパリパリを5枚、帰り道に赤ワインとウィスキー、箕面駅前で煙草二箱、日焼けサロンに通っていそうなおじさんのやってる八百…

無限とは中くらいのものである『ノルウェーのジョン・ケージ』

昨日ひさしぶりに瀧道を登りました。 年始に勝尾寺に詣でなかったので、じつは今年に入ってはじめての箕面山でした。最近の寒さが少し緩んだといっても瀧の上までくると、さすがに喉が痛くなるよな冷たい空気だった。 ガードレールの脚元の苔溜まりに未だ白…

年の瀬にもみみはまばたく:2010年間ベスト

民主党をなんとかしてほしいなどと皮相的なことをここで書いたとしても、まったく説得力がないことは自分が一番よくわかっていますので、ブログについて書くと、夏ごろに無線LANの調子がかなり悪くなって、2階の自室からはほとんどアクセスできなくなっ…

現代詩手帖12月号、Manuel Mota

現代詩手帖 2010年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2010/12/03メディア: 雑誌 クリック: 46回この商品を含むブログ (4件) を見る巻頭の岡井隆氏・藤井貞和氏・小笠原鳥類氏による討論がとても濃い内容になっている。2010年に出版された詩…

『管々楽々〜かんかんがくがく』:山内桂+藤田陽介@中崎町コモンカフェ、回想の蝶番:『笑いながら泣きやがれ』,小沼丹『埴輪の馬』、Z'EV『as/if/when』

昨日11月末日の30日は、退社後に地下鉄を乗り継いで難波から中崎町まで(また、この書き出しだ)。 コモンカフェではじめて山内桂さんのSalmo Saxを聴ける。Salmo Saxは、山内桂さんの音楽に与えられた独自の呼称。 共演の藤田陽介さんのソロ、山内桂さ…

残りはノイズ!

数年前に原書で入手してぼちぼち読んでいたアレックス・ロスの『The Rest is Noise』が、上下に分冊されてみすず書房から翻訳が出てしまいました。20世紀を語る音楽 (1)作者: アレックス・ロス,柿沼敏江出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2010/11/25メディ…

紅葉みおさめなど Morteza Mahjubi,Swans,安藤裕子,William Parker

沖縄の知事選とか(なぜ前回より投票率が落ちるのか?)、米韓合同軍事演習とか大変な日でしたが、NHK大河で『龍馬伝』の最終回をちゃんと観た。 (後日、肝心の暗殺シーンで選挙のテロップがデカデカの流れたことに対して、苦情が200件ほど入ったと知り…

箕面の紅葉と六甲再訪、ジュディ・シカゴ『花もつ女』、国立国際美術館で館勝生の絵

昨日、早起きして瀧道へ。 紅葉見物の賑わいを避けてゆっくり浸りたいなあという気持ちと、タイミング的に自分がいけるのは今週しかないかという読みがあったのです(が、少し早かった)。 前の週に登ったときより谷間は格段に朱に染まっていた。ただ、とこ…

秋の散歩とシャルルマーニュ・パレスティンのパイプオルガン・ソロ

今週は休日の火曜と今日(そして明日の日曜)、循環器病センターに入院した祖父のお見舞いに、祖母と車で通っています。 病室からの眺めは緑が多くてかなりいい。茨木の山並を背景に大きな給水塔がみえる。 病院から帰ったら、クリーニング屋に出すもの出し…

佐々木中『切りとれ、あの祈る手を』読了

切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話作者: 佐々木中出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/10/21メディア: 単行本購入: 30人 クリック: 710回この商品を含むブログ (130件) を見る まだここは狭い。息苦しい。天窓を開け放ち…

広島の酒まつり〜九份の映画『風を聴く』〜天神さんの古本まつり〜塩屋・旧グッゲンハイム邸

すっかり秋らしくなりまして…と、いうのもしらじらしいほどに秋は静かに深くふかく侵攻していきますようで。ただし、箕面の紅葉は11月にならなきゃ見れないようです。右の写真のおさるさんは、阪急梅田「古書のまち」の演劇・演芸・映画・音楽関係の書籍の…

改装した紀伊国屋阪急梅田店への回想と、役立たずの彼方に非常階段。

2・3日台湾にゆくので、旅行準備の買い物にと思って梅田に出ると、紀伊国屋の店舗改装が完了していた。 阪急梅田駅の中央改札への階段を挟んで、梅田の紀伊国屋には左右に出入口があるけれども、改装前(と、いうか私が紀伊国屋を認識しだしてからずっとの…

現代詩手帖の小笠原鳥類さんの詩論の後編のことや、この数週間聴いて生き延びてきた本やCDなど。

今年の暑いのが延々と続くのは、災害みたいなものらしいから、8月のエントリーが非常にさみしかったのだとしても、それは被災していたのだからしょうがないことだろう、と自分にうそぶきつつ。 業界のえげつない再編にともなっているのかどうか、は微妙だが…

木漏れ日の居場所

夏バテ+夏カゼにより、少し間が空いてしまいました。毎年暑くなると、間が空く傾向にありますが、今年は身体を壊しかけたのが大きかった。 昨日の朝、だるさを抱えながら瀧道を歩きながら、木漏れ日の居場所を見つけた。次第に熱い陽射しが谷間の影の上にも…

いろいろ

母なる証明 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)発売日: 2010/04/23メディア: DVD購入: 5人 クリック: 98回この商品を含むブログ (92件) を見るひさびさに「怖い」映画を観た。息子の無実を晴らそうと狂気の奔走をする母…

書物のからだ/政治のなまえ と『MusicImprovisationSeries』@中崎町コモンカフェ。

『ル・モンド・ディプロマティーク』のちょっと前の記事「ギリシア危機から脱グローバル化へ」を読んでいると、高い債務にかかわらず日本の危機が世界的に喧伝されないのは、日本国債のほとんどを国内貯蓄が消化しているからで、国際投資家の影響をシャット…

大本雅彦『星の舞台から見てる』を読み始める。David Tudor『Bandneon!』

「人類は、今だって、麺類。」という、かつての安藤百福さんの言葉をリニューアルした日清食品のCMが、小売・店舗に限らず麺商品全体の売上を底上げしている。オアシスの「Don't Look Back in Anger」をバックに、若きハリソン・フォードが、今度は刑事に…

蝶番に接木する3

8時に起きて眼科へ。9時から診察なのだけれども、ここの眼科は8時半から待合が人で埋まっている。 結膜炎の患いのあとさきで目の状態を診てもらうという話だった。 結膜炎は完治したようで眼球や眼圧も元に戻ったらしかったが、昔から弱い右目の視野を測…

目患いと桜:Zeitkratzerの現代音楽2枚、ステファン・ナドー『アンチ・オイディプスの使用マニュアル』、リチャード・ブローティガンの未発表作品集

並木の桜も散り始めています。来週には終ってしまいそう。でも、この1週間、朝の通勤時には贅沢な気分を味わえた。 今日は、瀧道には行かず、朝から眼科に行って患っている結膜炎の薬をもらってきました。 クリニックを出たあと、パンを買うために普段は通…

ロスコー・ミッチェル『L-R-G/The Maze/SⅡ Examples』、天沢退二郎『宮澤賢治の彼方へ』

今年も、酷い花粉症でして。 夜中に思わず起きてしまい、そのあと一時間くらい鼻をかんで朦朧としながら過ごしたりしている。市販の抗アレルギー薬で平日は凌いでいるものの、身体が慣れてしまうと効き目もなくなるだろうと予想がつくのがこわい。数年前にレ…

ロイヤルハンチングス@谷町6丁目cafebarポコペン

女子モーグル、上村愛子は頑張った。使い古されたことばしか思いつかないけれども、勝ち負けじゃない、ってことが伝わってきた。 涙で頬を濡らしながらコメントする上村選手は、清々しくて格好良かった。きっと4位は1位で、メダルは目に見えない色をしてい…

ゲラシム・ルカの音声詩『情熱的に』とヴィトゲンシュタインの『色彩について』

昨日、水声社の『ゲラシム・ルカ』の抜き書きをさせていただいたら、小笠原鳥類さんからメールを頂いて、大学時代の恩師にあたられるのが著者の鈴木雅雄氏であることを教えていただきました。 講義の折にもゲラシム・ルカの話が多く、なかでもルカの吃音の音…

土曜の夜は、もう、日曜の朝

昨日の夜、朝青龍の引退会見をやっとYouTubeで見ていて、無念さが伝わってきて、こちらも悔しい思いが湧いてくるのを抑えられませんでした。 はじめは朝青龍に嫌悪感を持っていたような憶えがありますが、こうなってみると、むしろここ数年の自分は、横綱・…

「閉じられた世界で誰かが何かに恋をする。するととたんに世界が開かれる。」(F.ガタリ)

※エントリーのタイトルは『精神の管理社会をどう超えるか?』(松籟社2000)からの引用。昨日、アマゾンでお急ぎ便で注文したプリンターが、「ネプリーグ」を見ながらお昼を食べているときに届く。今までプリンタがいらない生活をしてきたのである…(スキャナ…

じわりとしたなにか:Philip Corner『Piano Work』、テンプル・グランディン『動物感覚』、村上たかし『星守る犬』

金曜の仕事帰りに、梅田の書店で目当ての文庫本を買ったのに、そのまま帰るのが惜しくてうろうろしていると、社会学の特集棚が設けてあるなかに、テンプル・グランディンの『動物感覚』という本が置いてあるのを見つけて、手にとってしまった。 なんで社会学…

穴だらけの受容器とMax Tundra@梅田シャングリラ

起きたら11時過ぎだった。 15年前の今日の早朝に起きた地震のことを考えると、自分の15年にも軽い眩暈を感じます。15年前の今日、自分は大学に試験を受けにいく日だった。その日から一年経って、兵庫県の印刷会社に就職して、東京へ行って、戻ってき…