ユリイカ1994年1月号のジョン・ケージ特集
先日購入したICレコーダーで録音した音(サボテンの棘を楊枝で弾いたり、葉を摺り合わせたりしてみたもの)のファイルをPCに移して、SoundEngineというフリーソフトで重ねてみようと思ったら、このソフトは2トラックしか作成できないようだったので、別にAudacityというソフトならいけそうだったので、DLして使用してみる。
簡易合成という機能で簡単に重ねることができたので聴いてみたら、わりと「それっぽい音」に聴こえた。
これは第一の罠だなあ、と思い、さらに「自由でなくなる」こと(自分の「好み」から離れて、ただ音を「実行」すること)を目指して、まず資料をちゃんと読みこむ事に。
京都の『砂の書』さんから、題記の古雑誌が入荷した旨、お知らせ頂いたので、またもや取り寄せ。
まだパラパラめくっているだけだが『ジョン・ケージ 拾得物としての音楽』という特集で、インタビュー集成やケージ自身による『われわれはどこで食べているのか?そしてなにを食べているのか?』という文章や、秋山邦晴氏と近藤譲氏による対談、藤枝守(以下、敬称略)や大里俊晴、マース・カニングハム、椎名亮輔、末延芳晴、佐々木敦、白石美雪などによる文章、と没後2年目に出たかなりまとまった内容。
特に、執筆者たちが、ケージとアンビバレントな距離をちゃんと意識化しようとしている雰囲気が伝わってきて、現在の状況と比べるなら、これも生々しい反応になるのだろうな、と興味深い。
ケージのコンピュータ助手だったアンドルー・カルヴァーと秘書だったミミ・ジョンソンのインタビューは、どちらもその後、末延芳晴がケージの親交のあった人々とのインタビューをまとめた『回想のジョン・ケージ』に収録されているものだった。
- 作者: 末延芳晴
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『樹の子供Child of Tree/枝Branches』についても結構触れられていて、ケージ自身がインタビュアーに説明している部分や、カニングハムのコメントまで、すでに数箇所発見したので、嬉しくなる。
また、興味の赴くまま、書き出してみたいと思っています。
大里俊晴氏が『プリペアード・アンダーグラウンド』という文章で書いているのは、ヴェルヴェッツのジョン・ケールとケージの関係。
内容的には、昔、翻訳された唯一のヴェルヴェッツの評伝本ヴィクター・ボクリスとジェラード・マランガ共著による『UP−TIGHT』
Up-Tight: The Velvet Underground Story
- 作者: Victor Bockris
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「ケールが、ケージでなくクセナキスに走っていたら、ヴェルヴェッツはありえただろうか?」という興味深い示唆もあり。これも、じっくり読みたい記事。
前のエントリーでも書いた『現代音楽のパサージュ』から、このユリイカまでで、いくつか『樹の子供Child of Tree/枝Branches』についての記事が集まったので、また抜粋してまとめてみようかと思う。