みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

ある種コンデンスな一日

行こう行こうと思ってはいた国立国際美術館で「ロシアの至宝展」。意外にも、かなり楽しめた。といっても個人的には中世のイコンとかのロシア正教が混淆の中でもがいている様が一番楽しめて、ロマノフ王朝以降は「要するに首がふたつの鷲なのね」と、不遜にもなんだか退屈。最近、トロツキー著の『レーニン』など読んでいるからだろか(おもしろいです。特にレーニンがサイズの合わない靴を買ってしまって足が痛み出し、可哀相に思ったトロツキーが自分の靴と交換して、自分も同じ目に合うんですが、レーニンは笑ってるだけ、なんつーエピソードなんかは)。

レーニン (光文社古典新訳文庫)

レーニン (光文社古典新訳文庫)

本命の藤本由紀夫のインスタレーション『+/−』。一体いくつあるのかわからないBOSEのデッキから同じ曲がわずかな時間的差異で一斉に流されることで、まるで空調の音かと勘違いするようなホワイトノイズに。そしてその対面には溝を綺麗に殺がれたビートルズのアナログ盤全作品(アップルレーベルの)。音の重積が結果的に0に近いオールオーバーなホワイトノイズになっているわけだから、それだけで「+/−」ではある。このヴィニール盤はあきらかにダメ押しな感じがするが。
ともあれ、コレクションの今村源の作品には、やはり萌えてしまいました。
今村源―Hajime Imamura:1981‐2006

今村源―Hajime Imamura:1981‐2006

俺にとって、すでに「現代美術」は必要なくなりましたが、今村源という作家が日本にいること。日本という現象と分かちがたく活動していること。それだけは別の次元の問題です。

夜は、自らの強硬なリクエストにより天神橋で焼肉。肉を食うのだ。
そのあとカラオケ。一体何年振りやねん。最近はモニターが液晶なんだねえ。
驚いたのが、洋楽の曲が多くて、ソニックユースまで8曲くらいある。しかし、『ティーエイジライオット』が無いのはどう考えてもおかしいと思うよ(『ダーティブーツ』からあったから、メジャーっつうのがやっぱし影響?)。