みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

だいぶ涼しくなってきました:高木正勝『pia』、柴田義松『ヴィゴツキー入門』

nomrakenta2007-09-01


9月なんだからねえ。
今朝は6時半に起床して瀧道歩き。

2週間前ならこの時間ですでに暑かったけれど、今日は空気も涼しく快適。新調したnewbalanceの「体外筋肉」シューズの慣らしも兼ねております。

最近ブログを書けなかったのは、これまでの暑さに嫌気がさしていたからでも、あります。


付き合いの長い変形柱サボさんにまた新しいのがニョキっと出ているのに気付く。


高木正勝の初期の方の作品になるんだろか・・・。

Pia

Pia

旅行先の外国の子供の遊ぶ声なんかが、そのままイーノの「空港のための音楽」の中ほどあたりがずっと続く感じの音楽にところどころ重ねられたり挟み込まれたりして、これは、公園でひとりぼっとしながらいつの間にやら意識が飛んでたのに気付いたときのあの感じ。
旅行者の音楽、といっても間違いでないことを知っているのはフェアではない。音そのものも旅をしている、というのか執着なく流れていきます。だから音も旅行者。フェアなのだ。
高木正勝って、実は、これしか持っていない。でも我が部屋では結構な頻度でかけっぱなしにされております。
今朝の涼しい空気と洗濯物に一番よく寄り添っていらっしゃる。


別に子どもつながりでもないんですが、
ヴィゴツキー入門』を読み終わる。

ヴィゴツキー入門 (寺子屋新書)

ヴィゴツキー入門 (寺子屋新書)

年季の入った訳者によるもので、語り口のせいもあってかものすごく読みやすくわかりやすい。ヴィゴツキーの仕事を大分類して要点だけ抜き出しているのでそれだけでも重宝すべきだが、真髄は『教育心理学講義』にある、という著者独自の持論が、全体をすっきりと組み上げていて、ヴィゴツキーの主著『思考と言語』(新訳が出た)で砕け散ってしまった人を救済して余りある。
有名なピアジェとの論争についても、初めておおよその輪郭がつかめた感じ。

あらゆる高次の精神機能は、子どもの発達において二回現れる。最初は、集団的活動・社会的活動として、すなわち精神間機能として、二回めには個人的活動として、子どもの思考内部の方法として、すなわち精神内機能として現れる。

ヴィゴツキー『発達の最近接領域の理論』21〜22p
〜『ヴィゴツキー入門』p.176から孫引き

精神<間>と精神<内>。interからintra。「内言」もここにあるらしい。そして当然、intraからinterへ投げ戻されるものもあるわけですね。なんらかの形で「教育」に携る方は、いちど是非読んでみてはいかがでしょう(とベタな締めを)。

ヴィゴツキー心理学辞典

ヴィゴツキー心理学辞典