みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

現代詩手帖12月号、Manuel Mota

現代詩手帖 2010年 12月号 [雑誌]

現代詩手帖 2010年 12月号 [雑誌]

巻頭の岡井隆氏・藤井貞和氏・小笠原鳥類氏による討論がとても濃い内容になっている。2010年に出版された詩集を、おおきく構えて批評していく、というのではなくて、それぞれの詩人のなかでのそれぞれの詩の言葉のありかたについての話になっているので、興味が持てて有り難いと思える。
進行役をしている(ように読める)小笠原鳥類さんが、決して上から目線や拒絶を表明せずに、それぞれの詩人の詩集を、各人のギリギリの言葉の集積とし感想を述べているのも大きいと感じます。
現代詩というジャンルがどう、という話もあるのだと思うけれど、こうして手にとっているからにはこういう話が読みたいのだよな。



Manuel Mota 『For Your Protection Why Don't You Just Paint Yourself Real Good Like An Indian(Headlights H04)
ポルトガルのギタリスト、マヌエル・モタMyspaceのBioによると、最初はプリペアド・ギターとドローンの作品を作っていたが、97年くらいからこのCDで聴けるようなデレク・ベイリー風の爪弾き即興スタイルを始めている様子。この盤はモタのエレクトリック・ギターとMargarida Garciaのエレクトリック・アップライト・ベースのデュオ。2000年の演奏。ピキピキッというギターはベイリーの演奏ほど耳障りではなく(個人差あれど)、しかもメロディアスに流れているわけでもない。その間のバランスが肝なのかも知れず、何度か聴くと、おもしろくなってくる。