みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

不思議なメセニー:Pat Methny&Lyle Mays『As Falls Wichita,So Falls Wichita Falls』

近所のブック○フでジャケット写真に惹かれて購入。パット・メセニーには、スティーブ・ライヒの「エレクトリック・カウンターポイント」asin:B000005IYUたというまっとうなメセニー・ファンから程遠い人間ではありますが、これはなんとも、色んな音楽の要素が融けこんでいるけれど、どれも主張することなく、ジャズとニューエイジものの中間にあるような不思議な音楽になっていて、多少拍子抜けしつつも、おもしろいです。Wikiのバイオをみていると、グループの出世作「American Garage (1979年) 」の後、1980年に制作されているみたいで、キーボードのLyle Maysと、どうしてもがっぷり四つで作りたかった、ということなんだろうか。ダブルリーダーアルバムらしく、Lyle Maysのキーボードはロマンティックなメロディーでギターに負けないくらい主役をはっています。メセニーのギターとらえどころがない清涼感で、今まで部分的にかじってきたメセニーの印象とはちょっと違っていた(どこが、というと大変困る)。ジャケ写の、空にかざされた受話器を通して聴こえてくる音楽・・・といったイメージも的外れではないかと。自分が聴いたのが何だったのか、確かめるためになんども聴きたくなる。
パーカッションで参加のナナ・ヴァスコンセロスNana Vasconcelosはブラジル出身の打楽器奏者でberimbau(ブラジルの伝統楽器。こちらで通販(時期によって発売中止)も。) が得意。フランスのサラヴァから出したファーストソロが好きでした。