みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

Marion Brown『Three For Shepp』

アルバート・アイラーの『Spiritual Unity』が64年。フリージャズの季節。アーチー・シェップの『Fire Music』で初レコーディング、コルトレーンの『アセンション』に参加。65年にESPディスクから初リーダー作を出したあと、66年に何作か吹き込むが、その中の一つ。制作にあたってはコルトレーンの助言もあった様子。1.『NEW BLUE』でいきなりデイヴ・バレルのいかにもフリージャズなピアノに参ってしまう。いわゆるジャズの10月革命以降に登場してきた人らしく、そのアルトサックスは、フレーズが刺々しくなくて、オーネットやアイラーあるいはレイシーのような際立って<反(アンチ)>な音色を求めると中途半端と感じるかもしれないが、繊細な情感が表現できていて、割とホッとするタイプかも。4.『Spooks』から3曲のシェップ作曲ものが特にいい。トロンボーンのグラシャン・モンカー3世という人も熱演。