■
一昨日観た映画「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」の意味は、十字架上のイエスの言葉「神よ、何ゆえに我を見捨てたもうや」とのことで、キリスト教的受難の色彩が非常に強いんではないかと、想像してしまいますが、実はその種のメッセージは映画中、最小限にとどめられていて、その啓示あるいは示唆については、むしろ、ある曲を実に何気なく劇中に使用している点に尽きるのではないかと思います。
その曲とは、イギリスのミニマル音楽の立役者といわれるギャヴィン・ブライヤーズの「イエスの血は決して私を見捨てたことはない」(1971年)です。