みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

「『資本論』も読む」も読む

いきなり仕事が遅番になったので、昨年末から気になっていた本書を朝イチで買って読み始める。なんだがずっこけな書きっぷりだけどおもしろい。「資本論」と「読む」のあいだに挟まっている副詞が、『も』であることに強烈なシンパシーを感じる。同時進行のWEB日記も挿入されていて、逡巡ぶりがより伝わり感情移入しやすくなっている。「わからない」を「わからない」として味わうという態度にすごく共感できるし、リアルな読み方だな、とも思う(無理にわかろうとする末の隘路にはもうこりごりでもある)。もちろんこの本を読んだからといって「資本論」に何がしかの感想が持てるわけでない事くらいは十分承知しているが、こちらとしても、「マルクスを読んだ気になってみたい」と外堀から眺めてるくらいの気持ちでいるので、単純に楽しめる。全ての「商品」から排除されたものが「貨幣」となる資格がある(ちょっとニュアンス違うかも)、という定義も、恥かしながら初めて知りました。よくわからんけど、なるほどである。