みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

秋の散歩とシャルルマーニュ・パレスティンのパイプオルガン・ソロ

今週は休日の火曜と今日(そして明日の日曜)、循環器病センターに入院した祖父のお見舞いに、祖母と車で通っています。

病室からの眺めは緑が多くてかなりいい。茨木の山並を背景に大きな給水塔がみえる。
病院から帰ったら、クリーニング屋に出すもの出しにいってそのまま箕面の端から千里中央まで歩いてみる。

これ、なんていう植物なんでしょう?市役所の側の道端で可愛かった。

秋の陽射が葉っぱを透かしているのをデジカメで撮影するのが毎年この時期の愉しみなのです。

行為と妄想 わたしの履歴書 (中公文庫)

行為と妄想 わたしの履歴書 (中公文庫)

最近通勤時間に読んでいるのがこの梅棹忠夫の自伝。「みんぱく」好きとしては創設当時のことがどんなふうに書かれているかに興味があって手にとってみたんですが、まだそこまで辿りついていなくて、幼少期から登山に熱中し、動物学を志し、大陸で終戦を迎えて占領下の英語帝国主義に抗してローマ字運動とエスペラント運動にのめり込んだというところまで。しかし、破格!なんて破格なひとなのだ。本書のタイトルは知人から「わけわからんから変えたほうがいい」と忠告されたそうですが、梅棹先生は「いや、おれの人生はこれにつきる」と頑として変えなかったとのこと。まだ「妄想」の部分は出てきてないのかな。
創世の島

創世の島

ちょっと前に購入して2日くらいで読んだ海外SF。SF読むのはひさしぶりだ。著者名で一瞬サミュエル・ベケットゆかりのひと?と思ったが、まったく関係ありませんでした。
戦争と疫病による災禍のあとに残った島で行われるアカデミー入学口頭試問に臨む少女アナックスが、はじまりの人間「アダム・フォード」のとった行動について研究発表を行う・・・がこれは意外な結末を迎えることになる。
イデア一発の瑞々しさがあった。読み進めるうちに、これは映画になるなあと思っていたのだけれど、ラストで無理かもと思いなおしました。この語り口は小説ならではのもので、映画では仕掛けるほどに陳腐になってしまうだろう。もし、これから本書を読むなら、装丁のイラストの女の子はあくまでもアダムが助けた女の子でありアナックスではない、という点だけ注意しておくこと。
量子の海、ディラックの深淵――天才物理学者の華々しき業績と寡黙なる生涯

量子の海、ディラックの深淵――天才物理学者の華々しき業績と寡黙なる生涯

あと、年内にこれを読みたい…が無理かも。原題は「The Strangest Man」。
Shlongo Daluvdrone

Shlongo Daluvdrone

Charlemagne Palestine翁のソロ・パイプオルガンものをこの二日ほどは就寝前に聴いています。
ドローン、などという手垢にまみれた言葉での囲い込みからは、この音楽は絶えずかならず逃げ出していくだろう、というか逃げ出す必要もそもそもなかろうという堂々っぷり。
大きく波打ちうねるパイプオルガンの70分ぶっ通し演奏。レベルの低い単調さとは無縁。演奏がサイズを要求している。とても自然に。

大学のころにはじめて聴いて車でヘヴィーローテーションだった「Strumming Music」がリイシューされているみたい。
Strumming Music

Strumming Music

でも、こっちのジャケの方が好きだなあ。
Strumming Music

Strumming Music