みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

サパティスタの夢

メキシコのチアバスで93年に武装蜂起、先住民運動を継続する「サパティスタ」の本。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンも支持していたらしいが知らんかった。
単なる左翼ゲリラが森林に潜伏し、先住民共同体と出会うことで、どのようにして名状しがたい運動体へと変わっていったか、矛盾を矛盾として変化の動力にしてしまうあたり、読み応えあり。また、マルコス副指令の語り口が終始冷静で時折みせるユーモアがロックスターのようなニヒルさと内省をみせるところがサパティスタの存在価値と限界を同時にみせているようで、個人的には要注意点か。