みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

本厄耳瞬日乗②

5月7日(火)
 世間はGW明けですが、お休みをいただいて、病院へ。
 レントゲンを再び撮ってもらうが、ヒビの黒いクレバスみたいな影は変わっておらず、少し縁に薄いもやがかかってきた程度。やはりあと、2か月くらいはかかるだろうとのこと。ギブスは外してもらい、かわりに固定用の装具をもらう(マジックテープで足をぐるぐる巻きにするヤツ)。


5月11日(土)
 長年使ってきたPCがついに起動しなくなった。
 2年ほど前に替えた電源がおかしいのかと思ったら、修理屋に言わせると箱のボタンが壊れているだけらしい。しかし、昔の箱なのでボタンだけ付け替える事が不可能。筐体ももはや手に入らないとのこと。
 で、箱は丸ごと換えることになるのと、マザーボードがかなり老齢であることもあわせると、この組み合わせに投資し続ける意味があるのか?全換えのほうが安くつくのでは?ということになり、新しいPCにすることに。
 大事なデータは外付けHDに置いているのでよかった。
 それにしても、重なる時は重なるなあ…と。

 足が良くないので、業者まで車で家人に送ってもらう。その車中、父は参加している混成合唱の練習を録音したMDをカーステから流している。ふと気になって、長年やってるが、どうやって合唱団を探したのか尋ねてみた。
 父が初めて合唱団を訪ねた時、同じ市民ホールでやっている断酒会の参加者と間違えられたいう。父は話しているとその時のことを思いだしてきたのか憤慨していたが、その横で僕は父の話とは逆のシチュエーションを妄想して可笑しくなってしまっていた。
 アメリカ映画でよくある断酒会の会合のシーン。参加者が輪になって座り、一人が立ち上がって「私の名前はジョン。アル中です」と告白すると、皆が、「やあジョン」と返すアレ。妄想のなかでは、立ち上がった一人がやおら歌い出すのだ。彼は断酒会ではなくて、混声合唱に来ているつもりなのだから。

5月12日(日)
パソコン引き取り。
頭痛が酷い。

5月13日(月)
皆気づいてなかったが、最も美しい朝だった。
朝日は、きつすぎる事もなく、朗らかに満ち溢れて、反射し続け。すべてがあるべきところに収まって、地下鉄御堂筋線の形をして移動していた。オレが、松葉杖を傍にして座席に鎮座ましていることも含めて。
緑は歓喜の歌でそよいでいた。風はこれまで吹いた事がないかのように甘かった。
皆、気づいてはいなかったが、良い朝だったのだ。

5月14日(火)
 日曜からの頭痛がさらに酷くなって、月曜の夜、ついに眠れなくなった。念のため、朝、上司にメールを入れて出勤前に神経内科で診てもらう。
 松葉杖が続くから、体に負荷がかかっての神経痛らしい。痛ければロキソニンでもEVEでも飲んだらいい、との仰せで、いくらか安心。

大阪のドライバーの非人間性は、左折時、松葉杖の者が、横断していてもまったく速度を緩めないところからも明らか。
ずっと阪急箕面線だったが、骨を折ってから、阪急バスで千里中央まで出て御堂筋線で難波まで出るという贅沢な通勤をしている。
交通費も贅沢だが、阪急バスに乗ってると気持ちも少し贅沢だ。


5月18日(土)
 心斎橋のスタジオで音出し遊び。
 エフェクターボードとギターを松葉杖という重装備にI佐さんとI井くんにあきれられる。3時間音出しした後は近くの�愬�愬(みんみん)で食事。久々に生ビールを飲む。後で気づいたのですが、隣のスタジオに入っていたのはオシリペンペンズだった模様。

5月22日(水)江崎將史x半野田拓x高岡大祐@堀江FUTURO

 Bridgeがあった頃からファンだった三人のミュージシャンのトリオ。一部は江崎さん高岡さんのデュオで、二部は半野田さん加わってのトリオ。半野田さんはギターの出音をラップトップで加工しながら、江崎さんはトランペットから大小のボールの中でビー玉を回転させて出す音まで超アコースティックな音の拡張。高岡さんのチューバが前景となりまた背景ともなり、この三人の演奏はもっともっと聴きたいと思いました。

 物販で、高岡さんから出来たばかりの「solos vol.2 BLOW」を購入できました。15人の管奏者の即興演奏をDSD録音したもので、最初の松本健一さんのテナーソロからたまらない臨場感。
高岡さんの行く先々に豊かな音がある。

5月26日(土)ノイズ・メーデー@難波ベアーズ

 出演は、蒸発都市、Mandog、SOLMANIA、JoJo広重+Crossbred、マゾンナの順番でした。由緒あるこのイベントも自分は行くのが始めてでした。松葉杖で行ったら、入店時も退店時も親切な店員さんにエレベーターを使わせてもらえた。ありがとうございました。
 蒸発都市は初めて知った。ウルトラセブンでそんな題名の回があったような気がしますが…(セブンのタイトルはいつもアダルトな雰囲気だった)。ギタリスト一人で、爆音に身をくねらせながら、ピックの替わりに銀色の平たい金属缶で弦をかきむしるパフォーマンス。壮絶。ステージ前で見てましたがさすがに危険を感じたのと周りのお客さんに迷惑だなと思って後ろの座席に戻りました。
 Mandogもはじめて見ました。この人がダモ鈴木と共演した人か…と。ブルージーでスペーシーと書くと陳腐極まりない表現ですが、後ろに座っていると姿を見ることはできませんでしたが、満員のお客さんの列を通して聴ける音だけでも最高に浸み込んでくる(轟音ですが)ものがある。
 SOLMANIA、我慢しきれず椅子の上に立ってステージを見ましたが、お二人の足元は見えず、エフェクター類は確認できず。あいかわらずの音響彫刻。SOLMANIAの爆音ノイズは僕にはとてもスイートに聴こえます。
 JoJo広重+Crossbred、Crossbredは今年キム・ゴードンを見たときに知った女性二人のデュオ。JoJoさんのノイズギターとCrossbredのビートが混じりあってかなり珍しい感じの音だと思った。
トリのマゾンナも実は見るの初めて。1分も演奏なかったのではないかという濃縮バージョンでした。

 物販で、SOLMANIAのTシャツ黒白2種購入。

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 骨折前に日本橋で買った7インチの一枚。Minny Pop。曲は、Dolphin's SpurtとGoddess。
ファクトリー・レコードからのリリースでマーティン・ハネットでプロデュース。ジョイ・ディヴィジョンの影響はやはり強い。