レイ・ブラッドベリ
レイ・ブラッドベリ死去のニュース。
http://jp.techcrunch.com/archives/20120606goodbye-ray-bradbury/
ブラッドベリの小説を全て読んできたわけではない。
小学生から中学生になるまでの間に、短篇集と『火星年代記』を読んだ。もうひとつの代表作『華氏451度』は読んですらいなくてトリュフォーの映画を深夜テレビを録画してやっと観たというレベル。
SFというものはブラッドベリの短編かオールディスの『地球の長い午後』、別枠でヴォネガット、日本人なら安倍公房の『第四間氷期』か星新一のショートショートだと思っていたから、他のSFを読むようになってから、みんなずいぶん理屈っぽくてイメージが伝わってこないものだなと困惑した憶えがある。
学校で英語の授業が始まった頃、初めて手にとったブラッドベリの短篇集「ウは宇宙船のウ」の原題ってどんなだろうと思ったら、原題は「R is for Rocket」という簡単な表現だった。「ウは宇宙船のイニシャル」という日本語での意味から遡及すれば「for」という単語に実に様々な意味が派生するんだなあと思ったし、その幅広さを3文字で担う「for」やそれが普通な英語というのはシンプルで機能的で綺麗な言葉だなと思って、それから少し日本語訳と英語の文章を照らし合わせてみるのが楽しくなったのかもしれない。そんなわけでブラッドベリの小説は僕の英語を読む体験の基礎の中に少し含まれてくれている。
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紙が自然発火する温度をタイトルにした『華氏451度』。
- 作者: レイ・ブラッドベリ,宇野利泰
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晩年は猛烈なインターネット嫌いだったブラッドベリ。
予算削減で閉館の危機に瀕した図書館を擁護する2009年のインタビュー↓。
http://www.nytimes.com/2009/06/20/us/20ventura.html?_r=1
図書館が私を育てたんだ。私は大学なんて信じていない。私は図書館を信じている。なぜならほとんどの学生はお金を持っていないのだから。私が高校を卒業した時は大恐慌の時期で、私たちはみんなお金なんて持ってはいなかった。私は大学に行けなかった。だから私は週に3日図書館に通ったんだ。10年間ね。
インターネットは巨大な狂気だよ。Yahooが8週間前私に電話してきた。私の本をYahooに載せたいって言うんだ。何て言ってやったかわかるかい?くそったれ!Yahooもインターネットもくっそたれ、さ。インターネットはただの気晴らしに過ぎない。無意味だよ。現実じゃないし空中か何かに漂っているのさ。
しかし、その著書「華氏451」も電子書籍化、という記事がこれ↓。
http://jp.techcrunch.com/archives/techcrunch-com20111130ray-bradbury-finally-oks-digital-version-of-fahrenheit-451/
これには何の意味があるんだろう?
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『長雨』は降り止むことのない雨の惑星に降り立った軍隊の顛末で、ものすごく映像的に感じた。
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