みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

割礼@ムジカ・ジャポニカ

nomrakenta2007-10-07


初ムジカでした。→ムジカ・ジャポニカはこちらです
先日ムジカ主催のレインボーヒルは観にいって、
昼間っから焼酎お茶割り〜で完璧に和んでおりましたが、
今日は、ちょっと特別な日ではありました。

ずっと、梅田の扇町という近そげなロケーションでありディープなバンドを呼び続けておられるムジカ・ジャポニカさんに初、というのも特別ながら、今日は人生で初「割礼」。

と、書くと、あまりにもヤバそうですが、違います。その、ナニをナニする割礼ではありません。
(書くまでもないかとは思いますが)あの日本インディーロック界(?)が誇る(誇ってんの?)唯一無二のサイケデリック・バンド『割礼』の初体験でした。
→『割礼』のHP

80年代トランスレコードとかナゴムレコードとか言われていた時期に、有名な「パラダイス河童」自主制作盤の存在は知ってはいましたが、なぜかスルー。メジャーデビュー(「ネイルフラン」)したときも、なぜかスルー。どこかの雑誌(・・・確かスタジオボイス、確か、)でギター・ヴォーカルの宍戸さんが、さねよしいさ子の個性に惚れている、とのコメントを拝見して、「わかってる、このひとわかってるよ。ほんまもんのサイケだよ」と感心したのに、その時もなぜかスルー。
今日この日まで、ライブはおろか音源一つ聴いていませんでした。

いい加減スルーづき過ぎて、10数年なので、いい加減悪い巡りを断ち切りたく、このライブ。
感想は、『ジャックス』×『テレビジョン』引くところの「『不失者』の過剰なところ」、というもの。
ずっと抱いていたイメージで、もっとふわ〜〜〜んとしたサイケかと思っていたんですが、良い意味で打ち砕かれた。地を這うような重心の低さも聴かせながら、宍戸さんの「うた」がのたくりつつ、ギター2本のサイケデリアが高みの閃光を描いていた。
情念が掴みきれないで漏れ続けるものをギターの絡みあいが、つなぎとめるか、それができないならもっと遠くへ行ってしまえ!とでも言っているようでした。
冒頭深夜のテレビのサンドストームみたいな映写を浴びて演奏する『割礼』のクールだったこと。前半の最期くらいの緑色の炎みたいな映像の中での演奏も鬼気迫っていた。鬼気といっても『割礼』の場合、轟音の中でもどこか幽玄としていた。
全体的にのっそりとしたテンポの展開が多かったようにも思えました(曲名とか知らないので申し訳ありません)が、そういう流れからビートのある曲になだれ込んでいく時の醒めた高揚が、たまらなくカッコ良い。
大昔、ウォーホルとやってたときのヴェルヴェッツの演奏もこんなやばい感じだったんではないかと類推した、良い夜でした。