村山知義『忍びの者4』
最近はまっている全5巻のシリーズ。やっと4巻まで来た。信長による伊賀攻めから五右衛門*1釜煎り、秀吉のあまりに無謀な朝鮮出兵*2を経て、やっと関が原である。
著者はなんと日本にダダイズムを移植した「マヴォ」を結成した村山知義。今となっては多少抵抗を感じるようなプロレタリア思想がベースになっていて、戦国時代への評価もそれに準じたものが随所に伺えるが、なにせ司馬遼太郎の『梟の城』、白土三平の『忍者武芸帳』ともに「忍者ブーム」を形成したものだ、十二分におもしろい。忍者が特定の主君を持たない派遣社員のようなものだったとか、忍者(忍術)幻想を破壊するところから、時代に翻弄される人間群像として物語られていて、現在でも通用している忍者理解のベースになっている部分も多いと思う。
お金が厳しいが、梅田の中古レコード店で以下の2点を購入。
・遊佐未森『ロカ』
・Ass Ponys『Electric Rock Music』