DEERHOOFとあふりらんぽ
DEERHOOFとあふりらんぽを十三ファンダンゴで観て来ました。ライブは昨年暮れのマダム・ギター以来。。
混んでいて背の低いサトミ・マツザキさんは殆ど視認できず。写真はかろうじて捉えた勇姿(?)。モニターがあってよかった。
あふりらんぽは初めて観た。二人全く別の話をしながら演奏に入るあたりおもしろい。
DEERHOOFのサウンドは、不思議だった。ソニック・ユースのようなリリカルなギターが、次の瞬間、怒涛のような激情サウンドになだれ込んでいる。そのコンビネーションが、落差というより、むしろグルーヴのメリハリになっている。
数あるアルバムは、このバンドのかもし出す珍妙な世界を把握するには具合が良いが、演奏のノイジーさについては、半分くらいしか伝えていないんではないかとさえ思う。
ドラムを親の仇のように激しく殴打するグレッグ・ソーニアとライブハウスの空気を切り裂くようにギターをかきむしるクリス・コーエン(時にはベース)、寡黙(?)なジョン・ディートリックの三人の出す音は、何かにとり憑かれているかのようだし、サトミ・マツザキ(ベース時にはギター)のヴォーカルはキュートというより素っ頓狂なのに、これらが出会うと、なにか奇妙な世界が生まれることは誰にも否定できない。「パンダパンダパンダ」や「バニーバニーバニー」などの動物名連呼ものや「アヒルに会いにきて」の一発動物ネタ(『緑のコスモ』収録)も、身体を突き動かすグルーヴにして消化してしまう。そんなあらゆるゆがみもつまづきもまきこんでいくスピードと、それを哺乳類の体温みたいに包み込む「うた」が、DEERHOOFなのだと今さら確認してしまう。