みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

スケルトン・クルー『Learn to Talk/The Country of Blinds』

フレッド・フリスとトム・コラのアヴァンロック街頭即興(?)ユニットの二枚のアルバムをコンパイルしている。値段がちょっと高いが、この性急で凸凹なノリとフォークな旋律、甲高い声(ノーウェイブ伝統といってもいいかも、矛盾してるけど)を聴くと興奮よりもなぜかホッとする自分が不思議だ。スキルフルだし、ユーモラスだし、誠実さもあるし、なによりもしなやかだ。リアルタイムに嗅ぎ取りたくて、でも完全に間に合わなかった時代の空気が確かにある。一枚目「Learn To Talk」は、フリスとコラの息苦しい程のテンションで凶暴性すら感じる。二枚目「The Country of Blinds」ではジーナ・パーキンスも参加し、ある意味「こなれた」音楽を展開しており、映画「ステップ・アクロス・ザ・ボーダー」でのタイトル曲や、「Sparrow Song」も収録されていて、個人的にはこちらが好み。もはや文化遺産とさえ言えるアルバム2枚をつくれば確かにこのユニットとしては充分だったのだろう。ありがたいCDだ。

実はそれだけではない。
まだあるのだ。