みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

スペース・ネグロスのガレージサイケ・エスニック風味

2003年、一番気になったCDだった。今は亡き心斎橋の「人類レコード」で教えてもらったアメリカの異能バンド・スペースネグロス(!)の92年の怪作。このスペースネグロスは、70年代からのキャリアがあるErik Lindgrenという人(パンク時代にやってたMoving Partsには、Mission of Burmaのメンバーもいたようです)のユニットのようです(Erik Lindgrenのソロ作は、奇妙なノイズまじりのイーノ風)。この他にも何枚か聴きましたが、この作品はタイトル通り60年代のガレージバンドの曲をエスニック音楽風味で演奏するという趣旨ももので、一番おもしろかった。気になる選曲は、オリジナルを挟みつつ、Tomorrowの「My White Bicycle」(良い曲です)、13th Floor Elevatorsの「Slip Inside This House」(思わずナ〜イスとにんまりしてしまうアレンジ)、Godley&Cremeの「Neanderthal Man」(すいません、よく知らんのです)、The Seedsの「Can't Seem To Make You Mine」(昔、ジョニー・サンダースもカバーアルバムでやってたなあ)、The Stoogesの「We Will Fall」(やるか普通!でも暗くない!)など。
マニアも驚く選曲もさることながら、これら全てをまことに聴きやすいまろやか〜なアレンジで仕上げていて聴きやすい。
明らかに諧謔を感じるのに全然嫌みではないところがかえって恐ろしい。