みみのまばたき

2006-2013 箕面の音楽・文学好きの記録です。

映画

物語が、いきのびる:映画『MIST』

DISCASで届いた洋画「MIST(霧)」を、やっと観る。映画化されたのは知っていたけれど、そのあと忘れてしまっていて。 DISCASで見つけて頼んだら、すぐ回ってきた。ミスト [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2008/09/17メディア: DVD購入: 3人 …

ノー・ニード・トゥ・リワインド:『phew×bikke』のカセット

ジャック・ブラックの映画『僕らのミライへ逆回転』(原題:Be Kind Rewind)を観た。 2回目になる。ジャック・ブラックは、いい。『カンフー・パンダ』でさえ、大好きだ。ジャック・ブラック扮する誇大妄想ぎみのジェリーが、発電所を破壊しようとして電磁気…

もちろん豚は悪くない。『ジョン・ケージ著作選』、HAPI Drumが届く。

とりあえず。書いておかねばならないだろう(もちろん、民主党のことではない)。 今朝は雨が止んでいたので、隙をついて、瀧道行脚。じわりと汗をかいて、京都へ行って、カレーを食べて帰ってきたが、電車の中で妙にマスクの人が多いのが気になっていたら、…

ジョナスは2010年に35才になる:アラン・タネール『2000年のジョナス』

92年から休刊から復刊したという「朝日ジャーナル」を読んでいると、堀江貴文と浅尾大輔が対談していた。意外にも(?)堀江はベーシック・インカムに興味があるのだそうだ。単に雑誌に合わせたネタのようにも思えるが、ベンチャー起業がやりやすくなり雇…

マッチを擦ったら、日曜日:「さかな」のライブ@京都烏丸shin-bi、映画「MILK」、湯浅湾のセカンド「港」、J・ジュネ「花のノートルダム」

朝から雨。全国で雨。 これくらいの雨はいい。 家人が下のサンルームでたどたどしくキーボードをひく音の中で11時まで寝ていた。シャワー。 今日は京都へいくので、山は歩かない。「さかな」が京都に来るんだから。小笠原鳥類さんから、5月号の「現代詩手…

半ば紅葉のやまで落ち葉の音を録り、「スターダスト・メモリー」を観る。

週末ではひさしぶりに、朝ちゃんと起きて、瀧道へと向かった。 紅葉シーズンなので、出遅れると行楽客が多くて瀧道をじぶんのペースで歩くのに難儀するだろうという推測もあったのです。2週間ぶりくらいになる瀧道はさすがに紅葉していた。でも、年配の夫婦…

白い蛾を逃がす×ブレード・ランナー(最終版)を観なおす

帰宅後、焼酎を飲みながら『ブレードランナー(最終版)』(の廉価版)を観終わった11時過ぎ、煙草の煙を逃がすために少し開けていたとびらから、真白の蛾が部屋の白い明かりのなかに飛び込んできた。 乳白色のゆったりとした羽をパタパタ羽撃きするそいつ…

ひっつきむしは秋なのか:カルトSF映画『サイレント・ランニング』を20年振りくらいで観る

先週のまんなかあたりに、出勤中の地下鉄で、ひだり足の親指を踏まれたのですが、そのときはあんまり痛くなかったのだけれど、1日おいて痛み出し、夜見ると赤く腫れ上がっていた。医者にいかなきゃいかんかと思っていたら土曜には痛みが引いていたのでその…

花たちのリトルネロ:鈴木志郎康『極私的にコアの花たち』@京都ドイツ文化センター

*画像は、鈴木志郎康作品『極私的にコアの花たち』とはまったく関係のないものです。 5月の光というのは一種の懐かしさをもっている光なんですね。冬の光だともたせたくなるし。夏の光だと避けたくなる。で、5月の光というのはそういうことがなくて、その…

映画がみる夢:『雨に唄えば』

帰宅したら、BSで『雨に唄えば』をやっていた。 実はこのミュージカル映画の古典を、初めて観るのだった。いい機会なので観てみる。雨に唄えば 50周年記念版 スペシャル・エディション [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2006/09/08…

ぼるべーる

友人からもらったチケットでもって、久しぶりに映画館で鑑賞。 ペドロ・アルモドバルの『ボルベール<帰郷>』を観る。ペネロペ・クルスがすでに貫禄の演技のいい映画だった。エンディングの花のグラフィックというのか、CGがものすごく好き。

桜とハリー・パーチ:『親切なクムジャさん』、Harry Partch『The Harry Partch Collection Volume2』

朝、瀧道歩きから帰ってシャワーを浴び、買い物と投票に行こうとすると、桜並木が満開のきわみ。来週末にはもう散っているだろうから今日しか写真ととっておくタイミングがない、のでパシャパシャ。桜に見とれて道の真ん中にでてくる人が多すぎて、車が進め…

春の怪物:小谷美紗子『Quarter note 2nd』『グエムル 漢江の怪物』

近所の坂は、毎年桜の時期になると通行量が増え(路駐により)渋滞してしまう「桜坂」です。 今日昼過ぎに通りかかったらもう桜が咲きはじめていた。どうやら4月に間に合った。実は昨年まで家の前にも箕面市が植えた桜の木があったんですけど、年数が経って…

ストルガツキーの「みにくい白鳥」の映画!

こないだふと思い立って読んだA&B・ストルガツキイのSF『みにくい白鳥』のことで、 いつも楽しい映画レビューを書いておられるpiaaさんの 「P&M BLOG」をみると、なんと昨年映画化されているらしい!観たいなあ〜〜〜。 なんか子供が空中浮遊している写真…

勅使河原宏の映画を2本CATVで観た。:『他人の顔』、『動く彫刻ジャン・ティンゲリー』

最近、仕事の内容クオリティー・チェックが新基準になるにつれて、今まで普通にこなしてきたことを改めて仕切り直す必要が出てきて、通常の業務でも帰宅後どっと疲れていることに気づく。乗り切らねば。 昨日の7日(水)は非番だったので徹底的に無為な一日…

思考のシズル:鈴木志郎康映像作品『極私的に遂に古稀』,『極私的なる多摩王の感傷』

鈴木志郎康氏の映像作品を拝見し拙いながら感想を書かせていただくシリーズも、今回でとりあえずの最後になります。(注)右の画像は映像作品とは無関係です。テキストばかりで殺風景なので自分で撮ったものです。 映画のイメージに関してはこちらの鈴木志郎…

ことばの衰退/からだの臨界:鈴木志郎康映像作品『衰退いろいろ2002』,『極私的に臨界2003』

(注)右の画像は映像作品とは無関係です。テキストばかりで殺風景なので自分で撮ったものです。 映画のイメージに関してはこちらの鈴木志郎康氏ご自身によるHPのフィルモグラフィーをご覧いただければと思います。鈴木志郎康氏の映像作品を年の『草の影を…

モノであってモノでないもの/コトバであってコトバでないもの:鈴木志郎康映像作品『極私的にEBIZUKA』,『山北作業所』

(注)右の画像は映像作品とは無関係です。テキストばかりで殺風景なので自分で撮ったものです。 映画のイメージに関してはこちらの鈴木志郎康氏ご自身によるHPのフィルモグラフィーをご覧いただければと思います。今回の2点は、鈴木志郎康さんが多摩美大…

内面と内言とゴーストと。:鈴木志郎康映像作品『内面のお話』

(注)右の画像は映像作品とは無関係です。テキストばかりで殺風景なので自分で撮ったものです。 昨年の11月から鈴木志郎康さんに映像作品のDVDをお借りできることになりました。 そして、これまで何回か拙いレビューをゴソゴソと書いてまいりました。 …

鈴木志郎康映像作品『風を追って』,『オブリク振り』,『風の積分』,『隠喩の手』,『時には眼を止めて』,『角の辺り』を観て、風/ななめ/手/メタファーについて考えさせられる

(注)右の画像は映像作品とは無関係です。あまりにテキストばかりで殺風景なので自分で撮ったものです。鈴木志郎康さんが発明した「極私的」という言葉のことをブログに書いたとき「映像作品観たいなあ・・・」などと最後に書き付けたところ、ご本人からコメン…

Vフォー・ヴェンデッタを観ていると教育基本法改正案が。

昨日、帰宅すると鈴木志郎康さんから映像作品のDVDが到着していた。今回は85年〜90年代のもの。じっくりと時代と作風の変遷を捉えながら年代順に観ていくことができる貴重な体験をさせていただいています。またエントリー書きます。教育基本法改正案…

まなざしならい:鈴木志郎康映像作品『比呂美−毛を抜く話』,『眺め斜め』,『荒れ切れ』,『あじさいならい』

先日、鈴木志郎康さんにお借りできたDVDで、初期の3作品(『日没の印象』(1975)、『草の影を刈る』(1977)、『15日間』(1980))と最近の作品(『野辺逃れ』(1993))を拝見することが出来(詳細はこちら)、両者の間にかなり違いがあることが気になりま…

「ここはどこだ?サッカー場か?:フェデリコ・フェリーニ『オーケストラ・リハーサル』

わたしは審判か?音が強すぎる、去勢するぞ!」 いきなりすいません。今のは、映画の中で、独り真面目に音楽を仕上げようとする指揮者があまりにバラバラなオーケストラに向けてついにぶちっとキレた時の台詞です。 フェリーニがニーノ・ロータと組んで仕上…

そして、<極私的>へと。:鈴木志郎康映像作品『日没の印象』,『草の影を刈る』,『15日間』,『野辺逃れ』

(注)右の画像は映像作品とは無関係です。あまりにテキストばかりで殺風景なので自分で撮ったものです。 先日<極私的>というコトバについて書いたエントリーで、自分も含めて今では誰もが何気なく使用している言葉を「発明」された現代詩人・映像作家の鈴…

雨が降る:レディ・イン・ザ・ウォーター

勤務先近くの吹き抜け。いつもは若い人たちがダンスや漫才の練習をしているが、雨が降るとなんとなくいい感じに。最近観た映画『レディ・イン・ザ・ウォーター』(M.シャマラン監督作品)を思い出す。 シャマラン監督というと、いつものどんでん返しを期待…

時をかける少女

ゲ○の口直しができるだろうか・・・と思って観てきました。 結構よかった。最後はちょっとウルっときましたし。 いくらなんでも上映館が少なすぎるんではないかと。

ゲド戦記

エンドロールのあと、観客の反応は結構冷めた感じでした。 自分もいろんな意味で物足りなかったので、この反応に違和感はありませんでした。 いつものジブリ作品のように、細部が積み上がっていって、圧倒されてしまうような部分が無い分、風景もキャラクタ…

ハサミ男

原作を読んで、小説でしか実現できないトリックに爽快さを感じていたので、映画は楽しみながらもちょっと心配でしたが、よく出来てます。 おそらくこの解決方法しかないであろう、という描き方。落ちがわかっているから、二重人格が判明していく過程などは、…

リュック・フェラーリ関連

横浜で大盛況だったという『Edge ―スタジオ・マラパルテによる映画史』のプログラムの一部で、先年亡くなったフランスの現代音楽作曲家リュック・フェラーリ関連の映画2本と、『リュック・フェラーリと ほとんど何もない』の訳者である椎名亮輔氏*1の講演を、先…

ベルリン、僕らの革命

ツタヤレンタル。 なんだか話の進み行きが、青臭くて展開がすぐ想像がつき、少々腹立たしかった。誘拐した資産家に関係をかき乱されガタガタになりただの青春映画になるあたり、最低やなあ・・・と。映画としての出来はもちろん悪くないです。こういう感情の…